長崎から広がる支援の輪児童発達支援センター「げんき」主催研修会と、平和について考えた長崎の旅
- 2 日前
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9月4日(金)、長崎市役所で開催された「令和8年度 地域研修会~地域で育む こどもの力~」で講師を務めました。
翌日は長崎の街を歩き、平和公園や長崎原爆資料館を訪ねました。
「子どもたちの未来を支える」ということと、「平和な社会をつくる」ということ。
一見すると別のテーマのようですが、今回の長崎では、この二つがどこかでつながっているように感じました。

子どもたちの未来を、地域でともに育む
昨年度に引き続き、今年度も学校法人岩口学園 児童発達支援センターげんき様(センター長:中村憲昭様)からお声がけいただき、長崎市障害児支援体制強化事業費補助金事業の第2回地域研修会で講師を務めました。
会場は長崎市役所2階の多目的スペース。
長崎市内の保育園、幼稚園、認定こども園、放課後児童クラブ、児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援など、さまざまな現場から多くの支援者の皆さんが参加されました。
今回のテーマは、「ABA(応用行動分析)を活用した事例検討とグループワーク」です。
日々子どもたちと関わっていると、
「どうして、この行動が起こるんだろう?」
「こんなとき、どう対応したらいいんだろう?」
という場面に必ず出会います。
そこで、行動だけを見て「困った行動」と捉えるのではなく、その行動の前に何があり、行動の後に何が起きているのかというABAの視点から、具体的な事例を皆さんと一緒に考えました。
グループワークでは、会場の熱気が一気に高まりました。
異なる施設や職種の方々が一つのテーブルを囲み、それぞれの経験をもとにアイデアを出し合います。同じ事例でも、立場が違えば見え方も違います。
「そういう見方もあるのか」
という発見が生まれることこそ、地域で一緒に研修する大きな意味なのだと思います。
子どもたちが安心して挑戦し、成長できる環境をつくるためには、一人の支援者、一つの事業所だけで抱え込まないことが大切です。
地域の中で相談できる。知恵を持ち寄れる。そして、うまくいった実践を共有できる。
今回の研修が、そんなネットワークをさらに広げる一つの機会になればうれしく思います。
研修終了後には、市役所19階の展望フロアを案内していただきました。眼下には長崎の街の夜景が広がり、その向こうには稲佐山も望めます。
そして夜は懇親会へ。
長崎のおいしい魚と日本酒をいただきながら、現場の皆さんとゆっくり話すことができました。
その中で、とても印象に残った話がありました。
親子教室などで保護者に支援方法を伝えても、**「家庭で実践してもらうことが以前より難しくなっている」**という話です。
「10年くらい前までは、家でもやってくれる保護者が多かった。でも今は、支援は専門機関にお任せ、という家庭も増えている」
とのことでした。
もちろん家庭ごとに事情は異なりますし、保護者の負担を増やせばよいわけではありません。しかし、療育の場でできるようになったことを、家庭や地域でどう生かしていくのか。専門家が「教える」のではなく、家庭で無理なく続けられる方法を保護者と一緒につくっていくことも、これからますます重要になるのだろうと思いました。
素晴らしい企画・運営で迎えてくださった児童発達支援センターげんきの皆様、そして遅い時間まで熱心に参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。

翌日は、平和公園へ
翌9月5日は、長崎の街を歩きました。
長崎は、異国情緒のある街並みと重い歴史が同じ場所に存在する不思議な魅力を持った街です。
路面電車のガタゴトという音を聞きながら、まず向かったのは平和公園でした。
青空の下、平和祈念像の前に立ちました。
平和の泉を眺め、世界各国から贈られたモニュメントを巡り、爆心地へ。そこでは、ちょうど高校生たちが平和集会を行っていました。
若い人たちが原爆について考え、平和について語っている。
その姿を見ながら、前日の研修でたくさんの支援者と「子どもたちの未来」について話し合ったことを思い出しました。
続いて、長崎原爆資料館へ。
入口では、福山雅治さんの「クスノキ」に関するメッセージ動画が流れていました。
そして、11時2分で止まった時計。
瓦礫と化した浦上天主堂の遺構。
展示を見ていると、「平和」という言葉が抽象的なものではなく、私たちが毎日当たり前のように仕事をし、家族と暮らし、子どもたちの成長について考えることのできる、その日常の土台なのだと改めて感じます。
発達支援の仕事は、一人ひとりの違いを認め、その人の尊厳を守り、その人らしく生きることを支える仕事でもあります。
そう考えると、私たちが日々行っている小さな支援も、ずっと広い意味では、人を大切にする社会、そして平和な社会をつくることにつながっているのかもしれません。そんなことを考えた長崎の平和公園でした。
そして、長崎といえば……
もちろん、長崎グルメも忘れてはいません(笑)。
お昼は本場の長崎ちゃんぽん。野菜と海鮮の旨味が溶け込んだスープが麺に絡み、歩き回った身体に染み渡ります。
そして今回、新たに覚えた長崎の言葉が、
「かんぼこ」
です。
懇親会で「長崎は、かまぼこがおいしいですよ」と教えていただきました。
私の頭に浮かんだのは、正月などに食べる「板に乗ったかまぼこ」。
ところが、どうも話が合わない(笑)。
後で分かったのですが、長崎では魚のすり身を揚げたものなども広く「かんぼこ」と呼ぶそうです。それぞれ魚の旨味が凝縮されていて、これは確かにおいしい。日本酒の肴にも最高でした。
もう一つが「ハトシ」。
最初に聞いたときは、
「サトシ?」
と聞き返してしまいました(笑)。
エビや魚のすり身をパンで挟んで揚げた長崎の名物です。懇親会でいただいて気に入り、こちらもお土産に。
そして日本酒は、長崎県波佐見町の「六十餘洲」を買って帰りました。
研修に、平和について考える時間、そして長崎の食。
とても濃い二日間となりました。

「地域で育む こどもの力」
今回の長崎訪問で最も強く感じたのは、子どもたちを地域全体で育てようとする皆さんの熱意でした。
研修会のテーマである「地域で育む こどもの力」。
子どもの成長を支えるのは、一人の専門家でも、一つの施設でもありません。
保育、教育、福祉、家庭、そして地域。
それぞれができることを持ち寄り、つながっていくことが大切なのだと思います。
そして翌日、平和公園を歩いて感じたことを重ねるなら、子どもたちが安心して育ち、未来に希望を持てる社会をつくることそのものが、私たち大人の役割なのかもしれません。
ABC研究所も、これから全国の現場の皆さんと一緒に、ABAの知見を「現場で本当に役立つ支援」につなげていきたいと思います。
長崎の皆様、本当にありがとうございました。
また長崎でお会いできる日を楽しみにしています。











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