米国ノースカロライナ州 TEACCH調査報告書 齊藤宇開・今本 繁
- 4 日前
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日程
平成17年2月14日から17日
(13日移動日,14日~17日;TEACCH部,18日移動日)
The University of North Carolina at Chapel Hill(Division TEACCH)
ノースカロライナ州立大学 チャペルヒルキャンパス(TEACCH部)
TEACCH本部(http://www.teacch.com/)

訪問先(スケジュール)(敬称は,略させて頂いています。)
14日(月)
8:30から10:00 援助付き就労について講義 マイク・チャップマン
援助付き雇用TEACCH A&Rについてのレクチャ-
10:00から13:00 SAS(親の会)の援助付き就労ジョブサイト訪問 マイク・チャップマン
13:00から15:30 自由時間およびTEACCHへの移動時間
15:30から16:30 チャペルヒル・TEACCHセンターの所長,リー・マーカス博士に会う。IEPについての協議
15日(火)
9:00から10:00 ラーレイにある自閉症協会(ASNK)へドライブ
10:00から11:30 リンダ・グリフィンに会って,ノースカロライナ州の自閉症協会のための,家族のアドボカシーをサポートシステムとノースカロライナの社会資源について協議する。
11:30から13:00 チャペルヒルに向かってドライブ
13:00から15:00 TEACCHチャペルヒルセンター・プリスクール責任者のスーザン・ボーズウェルと一緒にTEACCHのプレスクールを見学する。
16日(水)
9:00から10:00 キャリイにあるアダムス小学校プリスクール訪問
10:55から 東チャペルヒル高校と学校のメインオフィスに行って,ジャネット・ホートンにいろんなことを尋ねる。
11:00から11:45 ジャネット・ホートンと自閉症の教室を見学 (東チャペルヒル高校)
11:45から12:15 ジャネット・ホートンにインタビュー
12:15から14:30 ランチ,そしてラーレイのクリエイティブ・リビングへドライブ
14:30から15:30 クリエイティブ・リビングとツアーセンターのキム・サンバースと会う。
17日(木)
9:25 TEACCH到着
9:30から11:00 TEACCHプレスクール(2歳児)を見学
11:00から11:30 TEACCHプレスクールの教師であるベス・レイノルズにインタビュー
11:30から13:30 ランチ,ピッツボローのカロライナ生活学習センター(CLLC)へドライブ
13:30から15:00 心理教育セラピストのトム・ウィーブが,カロライナ生活学習センターをプレゼンテーションとツアー
16:00から16:30 Drメジホフと会う
ジル・ケーゲルを合わせると9人と会う。
Ⅰ TEACCHの調査の意義
・TEACCHが日本に伝わってから20年近く,「驚愕」は終わった。正確な情報の提供へ
・今や日本における自閉症支援のキーワードとなったTEACCHの今を整理する必要がある
・そこで,今回の調査の視点は以下のとおりとする。
1 TEACCHのもつ教師のためのトレーニングプログラム(現職者研修)について
2 TEACCHがコンサルテーションを行っている学校の教育課程について
3 直接的な家庭支援や保護者の学校現場への参加状況について
チャペルヒル到着から事前調査
フィラデルフィア空港へは,PECS開発者のローリー・フォックスさんに送っていただいた。ホテル6時15分発,空港に着いたのが7時頃,搭乗口変更のおまけは着いたが,ノースカロライナ州ダーレイ・ダーハム空港に見事,到着しました。
佐賀の「それいゆ」の納富さん(大学の5学年後輩)と空港で合流し,レンタカーを借りてホテルへ。
すぐにチャペルヒルキャンパスに出掛けて,昼食,買い物をしました。
納富さんから,つい2週間前の間に,2つの日本からのグループが見学に来たと聞きました。高知と仙台のグループだそうです。
一日100ドルの見学料が必要なTEACCHですが,日本人の見学者の多さに対応するためにジル・ケーゲルという専門の「ビジター・コーディネーター」を雇っています。
納富さんが言うには,高知の人は,日本でTEACCHプログラムが利用されていることすら知らなかったそうで,通訳兼運転手の人と,僕らと同じようなプログラムで各地域を巡っていたそうです。
納富さんの5週間の情報としては,
プレスクールや,エレメンタリースクールは,しっかり行われているところが多いが,課題がある所もあった,とのことでした。こういった情報もあると,「ああ,日本と同じなんだ」って,安心できるのは僕だけではないでしょう。
今回は,
1 TEACCHのもつ教師のためのトレーニングプログラム(現職者研修)について
2 TEACCHがコンサルテーションを行っている学校の教育課程について
3 直接的な家庭支援や保護者の学校現場への参加状況について
を中心に質問を交えていきますが,事前情報は以下のとおりです。
(事前情報)
1 TEACCHのもつ教師のためのトレーニングプログラム(現職者研修)について
州のシステムとして教師のための5デイズや2デイズなど,1年ごとや,半年ごとの継続的な研修システムを実施している。しかも,TEACCHの研修システムのアイディアは,ポイント制があって,何ポイントか集まると給料が上がる。毎年更新でポイント制を取っている(詳しくは後日聞いてみることにする)。
過去は,TEACCHが直接学校のコンサルテーションを担ってきたが,最近は,州,または国の施策として学校が契約するシステムに変わった。そうしたことで,チャペルヒルなどでは充実しているが,Green Billなどの田舎では,まったく手がつけられていない所もあり,差が出てきている。 契約さえすれば,月1から3回,Hans On で指導が受けられる。また,いわゆる研修会と実技型のトレーニングを併用することが有効であることが分かっている。
2 TEACCHがコンサルテーションを行っている学校の教育課程について
ノースカロライナ州にもコア・カリキュラムがあって,それは年齢毎にある。トライアングルエフェクトを使ってIEPを組んでいる例もあるだろう。
3 直接的な家庭支援や保護者の学校現場への参加状況について
納富さんによると,プレスクールで実際に家庭に出向かれたことがあったようだ。
どんな入り方をしているのだろう?
IEPの作成段階?アカウンタビリティ? カリキュラムに家庭生活があるのか?家庭に行くための手続きは??
どんな入り方をしているのだろうか。
(齊藤の考え)
*TEACCHのトレーニングシステムを学んで,日本の学校教育の充実を図りたい。
*TEACCHのシステムと,「良心的な努力」との違いを,国の施策を仕事にしている立場から,冷静に分析したい。(日本では,ゴチャゴチャに伝わってきてしまっている感じがする)
*TEACCHと親の会の関係を学びたい。TEACCHは研究機関の側面ももっていて,特総研にかなり近い感じがする。(本音は,TEACCHの機能を特総研が担える可能性を感じている)
Ⅱ TEACCHの実際
一日目
1 援助付き雇用(Supported Employment)
援助付き就労について講義 マイク・チャップマン
援助付き雇用TEACCH A&Rについてのレクチャ-
10:00から13:00 SAS(親の会)の援助付き就労ジョブサイト訪問 マイク・チャップマン
①マイク・チャップマンによるレクチャー(TEACCHの人は謙虚だなー,と感じさせてくれる人)
TEACCHの援助付き雇用システムは,ジョブコーチが常駐することで行われる。
アスペルガーなど,事業所に理解を求める必要があるので,ジョブコーチが仕事の一環で行っている。
日本人はTEACCHに対してノーマライゼーションを実現した国と過大評価するが,実は世間の目は厳しくて,しっかり働けないと雇ってはくれない。
アセスメント→構造化→様々なJOBサイトを提供→臨機応変に支援
構造化のアイディアを使うことで就労が進んでいった。
TEACCHでは97%の人が就労できている。
TEACCHでは50%がスタンダードモデル(普通の雇用形態,時々訪問,ポストオフィス)を利用,30%がグループモデル(エンクレーブモデル,皿洗い,スーパー,モービルクルー(家の中を掃除)),20%がインディビジュアルモデル(一対一の支援)である。他には,ランドキーピング(庭の仕事,ただしCLLC)がある
援助付き雇用をしている人の内訳を聞いた。
・60%がIQ80以上,40%がIQ30から50
*最低賃金が守られている!!
行動障害のある人はやはり厳しくて,不適応が多い。できれば幼少期(プレスクール)からスキルを積み上げるのが望ましい。人をたたいたり自傷したりする人には,リラクゼーションをしたり,行動プラン(「IHP」と言っていた)を実施している。また,TEACCHは,外部からたくさんくるので,構造化等をできていないところからきた場合ははじめから教える必要がある。事例としては,28歳で移動してきた人がいるが,6年間モービルクルー(家の中を掃除)をして,スタンダードモデルに移行した人もいる。若いうちから来たらもっと早くに就労できた可能性のある人も多い。
就労関係者としては,自閉症の人はどういうことが悪いことか判断できない人が多い。親になって虐待することなどが,その典型である。若いうちから物事の善悪を育てたい。また,様々な援助付き雇用の形態はあるが,家庭支援(home life)にも力を入れなければならない。人間関係も全て支援する必要がある。
援助付き雇用で指導のキーワードは「インディビジュアルモデル」。一人でできることがどれだけ多いかがポイントである。また,人間関係も構造化やスケジュールを用いて具体的に教えるようにすることが大切である。また,理解してもらうように,周囲の人に働き掛ける必要もある。
ジョブコーチは賃金がとても安い。
お金持ちの家は支援を受けられないのが,アメリカの制度なので,お金持ちはとてもお金がかかる。
②モービルクルー(家の中を掃除)見学


詳しくはビデオを撮影させていただいた。
ハウスクリーニング,思ったより時間をかけて取り組んでいる。
スティーブというレインマンのモデルの人がいた。
掃除をしているのは主に,TEACCHの関係者の家(当日は2歳の自閉症のあるご家庭)
③グループモデル(皿洗い)見学。SASという会社(ソフト関連;大きい!)

詳しくはビデオを撮影させていただいた。
国内の研修会等で,ビデオでみた光景そのまま。レベルが高い人たちだが,皿洗いマシーンを使って仕事を進めている。3から4人に一人のジョブコーチが着いていて,とても関係も良かった。
2 チャペルヒル・TEACCHセンターの所長,リー・マーカス博士へのインタビュー
リー・マーカス博士は,ショプラー教授がTEACCHを立ち上げた時からのメンバーである。彼が無愛想なことも有名?ご本人に会えて,そうではないと思った。なるほど,本人に会うとそういう感じ,日本人のお父さんという感じ。温かい人なんだって感じる。
計画どおり,下記の3点を中心に質問してみた。
1 TEACCHのもつ教師のためのトレーニングプログラム(現職者研修)について
2 TEACCHがコンサルテーションを行っている学校の教育課程について
3 直接的な家庭支援や保護者の学校現場への参加状況について
(インタビューから,テープ起こしではない。全体をとおしてまとめてある)
① TEACCHのもつ教師のためのトレーニングプログラム(現職者研修)について
教師のための5デイズや2デイズなどが,IEPの支援をする一助となっている。継続的な研修があるから,最新,最良のアイディア(自閉症教育のポイント)を伝達できるし,確かめもできる。事前情報で得たポイント制は,教師の専門性を維持するためには必要なことであるだろう。
日本でも,講義形式の研修プランは多くの都道府県で行われているが,一貫性や継続性は見られない。盲学校などで行われる免許に絡んだものも,一過性のものだ(継続した研修は受けられない)。
こうなると,11月に特総研で行われる実技型の研修会は画期的な事業であり。実践研究の視点も大いに入れながら,全国でこの実技型の研修システムが行われるように,まとめ上げなければならない。(参加者の教室を事前に訪れ,アンケートなどを作成して変化を追っても良いだろう)
PECSもそうであったように,TEACCHはトレーニングに大きな力を注いで,世界一の自閉症支援地域を築いている。
また,事前情報で得た,過去は,TEACCHが直接学校のコンサルテーションを担ってきたが,最近は,学校が契約して行くシステムに変わったことについては,事実だった。リー・マーカス博士の口からも,州全体には多くの学校があり,それを全て支援できなくなっている状況があることが明らかにされた。おそらく,各学校の校長が,スーパーバイズを依頼するのだろうが,TEACCHが選ばれない理由はどこにあるのだろうか?高いのかな?僕らも一日1万円の見学料だし・・。
(2月15日のASNCのインタビューで,TEACCHメソッドとABAが選ばれることが多いと言う話があった。日本のTEACCH完璧論ではなく,専門家がたくさんいる中で,選択していくという発想を大切にしていることがよく分かる。) 下記の項目とも全て関係することだが,教育課程を押しつけではなく,アイディアとして活用してもらうためには,実技型の研修会をとおして具体的に伝えていくことが最も重要なことである。ただし,中身が伴わないと駄目で,文部科学省や特総研が常に最高のソフトをもっていることは使命だろう。
② TEACCHがコンサルテーションを行っている学校の教育課程について
この質問にリー・マーカス博士は,まずIEPがベースだと強調していた。ブッシュ政権は,スタンダードを作ってプッシュしているが,一人一人に合わせてIEPを作成するプロセスが大切だ。押しつけは良くないと言う。特に教科的なものをして欲しいというプッシュがあるが,プラクティカルなもの(実際的な,実際のもの)の方が大切であるとも付け加えていた(日本は割とこの視点は強い)。
ノースカロライナ州には,自閉症教室(養護学校はない),特殊学級,普通学級の三つの資源があるが,自閉症のIEPは個別に作っていて,普通のIEPよりも充実している。
提案しているカリキュラムは,スケジュール,ワークシステム,タスクオーガナイゼーション,ソーシャルスキル,行動マネージメント等であり,できる限りプラクティカルなものに変えながら,これらの情報の提供こそがカリキュラムだと認識している。
人数は,教師(支援者)1人に,5から6人に一つのグループがよい。7人で最大だと思う。
ノースカロライナでも,「大学に行かせたい!」や「まだ自閉症とは決まってない」などそういった親はたくさんいる。その中でも,保護者との信頼関係を大切にしたい。年齢が高くなりすぎないうちに,重要な課題を解決することが大切である。
③ 直接的な家庭支援や保護者の学校現場への参加状況について
リー・マーカス博士は,まずは哲学から話した。こうするんですよではなく,コミュニケーションをどのようにするかが重要である。一緒に活動する(パートナー)である。
5デイズトレーニングでも簡単ではないが,ペアレントトーク等を十分に利用して保護者との関係をどう作るかなどについても考えている。
<特総研で行う研修にも保護者を交えて考える機会があった方がよい。>
また,保護者との関係を作るのは,プレスクールの方が簡単であるから,行動問題等について,幼少期から家庭と連携を進めておく必要がある。
<日本でも学校や公的な機関が,幼少期からの関係をさらに保っておく工夫ができないか。幼稚部,幼稚部がない所では早期教育相談で。>
④まとめ
TEACCHはトレーニングをとおしてアイディアを常に提供している。IEPに役に立つ情報を提供することは大切だ。
ファーストステップは保護者を教育すること,セカンドステップは学校を教育すること。
最後に,コミュニティベースのスキルがあることはとても大切である。
二日目
1 自閉症協会(ASNK)リンダ・グリフィン
ノースカロライナ州の自閉症協会のための,家族のアドボカシーをサポートシステムとノースカロライナの社会資源について

Autism Society of North Carolina (ASNC;アズニック)
早く着きすぎたので,本を大量に購入。あまり喜んでいない(後でクレームがTEACCH部に行ったことが判明?!)
リンダ・グリフィンさんは,自身が20歳の子供を持つ親である。息子さんはNCstateUの生涯学習プログラムで大学に通う予定だという。彼女がASNCの説明や活動を教えてくれた。
ASNCは,全州規模の団体で,各地に支部がある。
・IEPに関するワークショップのプロセスについてのワークショップ
・診断サービス
・援助付き就労者等へのコミュニティサービス
・サマーキャンプ(一ヶ月間前後開催している)
* サマーキャンプは,子どもから大人まで抽選で決めているほどの人気。このキャンプは一対一で支援者が付いてくれてすごく良いらしい。レクリエーションセラピストなどが専門的にいろいろなことをしてくれる。
・会報誌の発行
・クリエイティブ・リビングなどの運営
*クリエイティブ・リビングは後述するが,カニの網を作っている事業所がある(元請け)。そこでは5人の障害者で1500万円を稼いでいる。
・メンタープログラム
*経験を積んだ親が,診断直後の親などを支援するシステム。
<質問>
Q1;診断について
A1;TEACCHかCDSIという組織が診断する。その後ASNCに相談が来て,資源を紹介する。あまり,訪問したくないようだったら,近くのレストランで話をすることもある。
Q2;地域差は州内でもありますか?
A2;人口が少ないと予算が少ないのでどうしても差が出てしまう。ただ他の州に比べて,自閉症支援は進んでいると思う。
Q3;予算的な問題は?
A3;ASNCはプライベートの組織で,寄付金等でまかなわれている。一方,TEACCHは州の予算。
Q4:TEACCHとは,立ち上げの時から一緒だと聞いているが現在は?
A4:TEACCHとのコネクションが最も強いが,現在は選択の時代であり,ABAなどを利用する人もいる。TEACCHと組んでいるのではなく,講師等で協力してもらうかたちを取っている。*TEACCHとは親密だが,予算の出所が違うので別のところでやっている。
例えばクリエイティブ・リビング(後述)は,TEACCHからの働きかけはなく,親の会が独自で作った。
ASNCは,議員に働きかけるなどして,全米自閉症協会よりも大きな組織である。
Q5:TEACCHを学校教育へ強く介入して欲しいなどの要求をするのか?
A5;フレンドリーシップとリレイションシップ。TEACCHメソッドを学校へ!というような活動は特にしていない。構造化された指導やABAなど,選ぶのは困難。オンリーTEACCHだとは言っていない。
リンダ女史としては,TEACCHはワンダフルだと思っているが,強く希望すると駄目だ。大切なのは,TEACCHに創造してもらうのではなくて,選択すること。
Q6;学校と先生との対立はNC州でもあるのですか?
A6;この対立は経なければならないことである。
例えば,メンターとして,寄り添いながらそれを解決するなどしている。
Q7;その対立を何かで解決していますか?
A7;例えばIEPミーティングのワークショップなど,できる限り両親に,リンダ女史の経験を生かして伝えている。その際,親がプロセスに参加することが大切であり,学校と家庭とのコミュニケーションを構築していくかが鍵になる。親は親の立場があってそこに参加するのが大切。IEPにどのようにニーズを反映させるかを強調している。
まとめ
とにかくリンダ女史は温厚な人だった。子どもへの思いがギュッと詰まっている感じで,とても感じが良かった。ノースカロライナの底力ですねー。
2 チャペルヒルセンター・プリスクール責任者スーザン・ボーズウェルと一緒にTEACCHのプレスクールを見学
スーザン女史の部屋で,プリスクールの様子をビデオ生中継で見ながら,説明と質問をした。
①概要
チャペルヒルセンターでは,火曜日と木曜日の13:00から15:00にプリスクールを行っている。内容はhide and seekと呼ばれるものを見つける学習や,インディペンデンスタスク,就労の概念を身につけるためにfinish box を身につけるなどをしている。チャペルヒルセンターに一つ教室があって,そこに通う。他にもいろいろやっているみたいだが,今回は正式なプリスクール。子ども2人に教師一人で,アシスタントが付く。ほぼマンツーマン。
②一対一の学習を重視!机上学習を基本に!
興味深かったことは,TEACCHといえば,インディペンデンス,という人が多いが,割合的には一対一の場面の方が多かったこと。グループ学習も重要視していると言うから驚き。「なーんだ」という感じ。久里浜が考えてきたことと何にも違いがない。
Socialグループというのもあって,久里浜で言う社会性をねらう活動がある。服巻氏に「TEACCHはインディペンデンスであらゆる課題をするんだと言っているトレーナーがいるが・・」と聞くと,教えるべきところはしっかり教えるという回答を得た。また,1ヶ月,ここのプリスクールで実習した納富女史も一対一が多かったと証言する。実際にスーザン女史に尋ねると以下のような回答があった。
・ 机上学習メインで考えている。
・ 一対一は日常的に行っており,むしろそれの方が多い。
・ 小さい頃からのアタッチメントはとても重要(アメリカっぽい。日本人は意識的にしないと)
・ (今回は見られなかったが)ソーシャルグループ。クーリング・スキル(ストレスがあっても落ち着けるためのスキル。コミュニケーション。
・ 一人で過ごせるコーナーを作ることはとても重要
・ スケジュール:こだわりのある子は一日に一回は変更するようにしている。(柔軟性をねらう)
・ 一か月毎に教室の構造化を変化させている(少しずつ)
・ 例えばマッチングができることと理解していることは違うから,常に評価している。
以上のように,普段日本で言っていることを,こちらでも言っていた・・。
③ホームティーチング
3歳以下は家を訪問して,home teaching kidというパッケージを使って教えている。多くの家族への支援は構造化を中心にしている。家庭に出向くシステムは日本で言うソーシャルワーカーか保健婦の仕事か。たぶんその辺を担っているのだと思う。
④質問
かなりつっこんで質問してみた。
Q1;対象としている5歳以下の子どもにとっての「インディペンデンス」の目的は?
A1;小さい頃は三つ
①self esteam 自分一人でできることを増やすことが,活動のモチベーションを上げる。自閉症の子どもは自分ですることにモチベーションが高い人だから。
②教師の学級運営のため
③カーム・ダウンするのによい(構造化された状態で,一人で遊べるようになるとカーム・ダウンに使える!)
Q2;日本では,TEACCH,イコール構造化だが。
A2;5デイズ等,トレーニングの際の失敗だ。Little Peace なのにそれが拡大してしまった。構造化はベースだが,構造化した中で何を学ぶかが重要です。誤解があることも事実だが,構造化はツールである。教育内容が重要。それを間違えないようにしないと駄目。
Q3;先生の担当は固定ですか?
A3;相性があう子とやっている。
Q4;言語指導について
A4;プロンプトに影響を受けやすい子どもは特に,プロンプトの形態を使い分けないといけない。自立を目指すスケジュールなどの指導は,言語プロンプトを使わないで身体的プロンプトのみで指導する(プロンプトが常に必要になってしまうから)。
Q5;自閉症の程度が重度(シビア)の子には?
A5;難しい質問だが,平行遊びが有効だ。(同じ遊びを隣でする)
Q6;センソリー・リールーム(ミラーボールがあって気持ちを落ち着かせるような部屋)は持っているか?
A6;持っていないし,持つ気はない。部分的にはカームダウンエリアは入れている。(この教室のカーム・ダウンは,book area とか言われていて,オープンでしかも中がのぞける。PECSの教室ではカーム・ダウンがあったから,カーム・ダウンって,TEACCHではないんじゃない?
リラックスルームというのは必要だ。「休憩」の概念を学ぶのも大切。
いずれにしてもカーム・ダウンエリアを統一しようなってのは,とんでもないってこと!!
その他,雑談で,アメリカ人は実用的なことを常に考えるので,教育にも反映しやすいが,イギリスでは実用的な取り組みが文化的な背景から遅れたこと。保護者の見学は,基本的には強制しないが,差があって良い文化だから,ビデオを見る限り保護者間で大きな差がある(日本人は気になるところ)。
⑤まとめ
サプライズだった。考えていることが全く同じだし,インディペンデンスだけにこだわっていない。カーム・ダウンへの考え方だって同様。来てみて初めて再確認できたことが多かった。
また,,TEACCHの人は本当に人間味あふれていると思った。当たり前だけど,子ども達のことを真剣に考えていったら,上記のような方針になる。全てが合理的だし,すごい!
①TEACCHをやろうというのではなく,②日本オリジナルなものに,③ただしステレオタイプに決してならないで,各地でオリジナルの実践を!その融合をする機会が特総研でできると素晴らしい。
3日目
1 アダムス小学校プリスクール訪問

8:45から10:00まで見学した。短い時間であったが大体のことはリサーチできたと思う。
見学したのは,アダムス小学校の中にあるプリスクールで,6人の子ども達に1人の教師,2人のアシスタント。3人は高機能の自閉症,1人はオーソドックス,1人はシビアだった。
この時間は,フリーで子ども達が構造化された場所を動く。「TEACCHの構造化された指導では割とオーソドックスなスタイル」と同行したプリスクールの人たちから情報を得た。場所を決めて,その場所に応じた教材を用意し,子ども達がおそらくルーチンワークで(常に同じ場所で)活動をしている形態であろう。
高機能の子ども達3人は,教室の入り口付近にある工作を中心としたエリアに常駐して活動していた。そこにクラスで唯一の教師が関わり,はさみの握り方を援助したり,仲間とのやりとり(ものを奪ったりする,貸して欲しいと訴える)を援助したりしていた。生単でも「出店方式」のようなことをするが印象は近いものだった。ただ,全てに言えることであるが,明確な意図を感じさせる場面ではなく(日本のように「さあ指導するぞ」という感じを受けない),悪く言えば計画性がない。
他のエリアでは,アシスタントが,感覚統合のようなマッサージ(手をさする)を,音楽をかけてしていた,また中央にはブランコがぶら下がっていて20分近く揺れている子がいた。
トイレ指導は,時間排泄なのか,定期的にアシスタントが行動するが,基本的には子どもに寄り添っている感じで,「ゆるい」感じがしたので,服巻氏に聞くと,「ABA」の人が見たら半端に感じるだろうねと言っていたので,肯定しながらも同じ感想を持ったんだと思う。
フリーの時間しか見られなかったので,他の内容も見ないと判断できない。構造化の工夫等は,写真等に納めた。
途中,スピーチセラピストが入室してきて,一人の子のトランジションに「SPEECH」のカードをつけた(その時はなんか,自信なさそうで聞いていたけど・・)。その子は10分くらい抜けた。プリスクールでSTが関わってくれるんだ・・素晴らしいこと。
2 東チャペルヒル高校訪問 ジャネット・ホートン
一人の教師,二人のアシスタント。四人の生徒のスペシャルクラスのある高校である。ジャネット女史は,博士号をチャペルヒルキャンパスで取得した人で,そのとおり優秀。熱心に会話してくれる。クラスは16歳から19歳の人が在籍しているが,アメリカでは21歳まで保障されているので,この教室にいる現在19歳のデイビッドもそうするだろうとのこと。生徒のうちの一人はTEACCHのCLLCのジョブトレーニングを受けている。また,この高校にはもう一つスペシャルクラスがあるが,そこには20歳と21歳の低機能の自閉症の人がいる。
教室は,完全に構造化(フィジカル・ストラクチャー)されていて,高機能の人1人と,オーソドックスな人2人(男女),エコラリアの多い人1人がいた。スケジュールも,インディペンデンスを中心に,一対一あり,後半はグループの指導もあって,かなり見応えがあった。日本の高等養護学校が作業学習中心であるのに対して,小学部で行われているようものの高等部版といった感じか。

<質問>
ジャネット女史は,非常に親切な人だったので,いろいろ質問した。
彼女はオハイオ州から来た人で,NC大学の博士号を取った人。オハイオ州ではABAのディスクリートトライヤルが流行っていて,それも良いのだが,自身がTEACCHがベストだと思って移って来た感がある。
Q1;構造化された指導について,教師間で,いろいろなことを言う人がいるか?
A1;毎日の実践で証明し続けないと行けない。アシスタントとの関係は,アメリカでは上下関係がしっかりしているので問題ないが,教師間となると日本と同じような対立を示すこともあるようだ。子どもを変えていくことで本人たちが変わってくれることを望むしかない。
また,スケジュールに沿って学習できるので,担任がいなくても,活動を進めることができる。
Q2;NC州でも学校は問題があるのか?
A2;全州でサービスが行き届いていない問題がある。もっとトレーニングを積む必要がある。学校の評価体制については,まだまだだと思う。
例えば,大学で学ばない。一つの講義しか大学時代に受けない人もいる。また,UNCは別格だが,現任者研修が連邦全体では必要である。
Q3;また,誰かが評価するのか?
A3;私も家族からは概ね評価されているが,一人の親からは教育委員会に抗議されたことがある。
政府からは自己申告で報告する。ただし,今政府は教師が多すぎるとして11%の給与をカットすると言っている。NC州は教育評価局が来ている。
最後に,素晴らしい実践でした,ありがとうと言うと,「子ども達が私を育ててくれる」と言った。とても素晴らしい先生を紹介してくれた。この実践がオーソドックスな日本に伝わる構造化の指導だと思う。学ぶべき最高の先生!
3 クリエイティブ・リビング キム・サンバース
クリエイティブ・リビングはASNCに運営されている組織で,現在14人が利用している。うち一人だけ女性。21歳から67歳である。内容は,ボードメーカーを多用したスケジュールとアートセラピー。金曜日は外出があり,ボウリングやレクリエーション活動をしている。スタッフは16人で15人が女性,うち指導員は9人である。利用者のうち実家から通うのとグループホームから通う人が半分ずつ。TEACCHとの関係は,開設時にコンサルタントが通ってくれたが,今はこなくても何とかなっているとのこと。ファンドがつかない家庭は月に200ドル支払わなければならない。ウェイティング・リストあり。元々は5人の援助付き雇用の親が,もっと働くばかりでなく,生活を楽しむためのプログラムが欲しいという希望からASNCが開設した。一人だけ援助付き雇用を目指す人がいるが,基本的にこの施設はそれにシフトしていない。一ヶ月,一人20ドルの利益がある。
日本で言う「作業所」に近いか。アートセラピーの部屋や,リラクゼーションの部屋等が充実しているので,少し趣が違うかもしれない。インタビューにもあるように,作業的なことはあまりしていない感じ。

<感想>
きっといろいろな価値観があるんだな,と思った。日本にあるようなものがこうして当たり前のようにあるのがTEACCHが日本と近い理由なのかもしれない。そこら辺に,アートセラピーとか,高齢の保護者が送り迎えをしているような光景がある。
4日目 17日(木)
1 TEACCHプレスクール(2歳児)をビデオで生中継
1時間半,ビデオで教室を見学。週二回保護者同伴で2歳児をプリスクールで見ている。2歳児3人人対して,教師一人,アシスタント一人,学生一人(学生は季節による)。基本的には日本と違って,保護者が申し込んできたケースに関して受け入れている。もちろん診断がないと駄目。州の助成を受けている。児童の名前は,ミンミン君,ジョン君,マーリンさん。
<様子を観察して>
非常に合理的な作りで,手書きでノートに写した。後で,作図する。
特記事項は,一対一中心で指導が行われていたこと。そして,一対一には,アカデミックとプレイ(遊びの指導)に分かれている。プレイを机上学習で教えるというのはなかなか。<TEACCHは壁に向かって指導する>なんて言うのは,野暮も良いところ。
その脇には保護者が付き添ってその課題の様子を観察し,家庭生活に活かすようにしている。保護者は,日本同様に,様々だが,TEACCHの人は非常にゆっくりと伝えることをしているそうだ。
課題が終わるとプレイリアに行くルーチンは変わりない。保護者が隣でペチャクチャ話しても,子ども達は非常に落ち着いていて,構造化がさすがに上手い。
アカデミックな一対一の場面で左右の手を使っている子どもがいたが,利き手を右手に変えるような行為をTEACCHではほとんどしないようである。
先生が,日替わりでアカデミックの先生だったり,プレイの先生だったりするローテーションを採用している。一対一を保護者に見てもらって進め,先生がローテーションをしているところは久里浜の実践に近い。
コオセラピストは,日本ではもっともっと意識してすべきだろう。こちらは徹底されていた。
集まりの場面は,①皆で歌②手遊び③お別れの歌だったが,子ども達はとても楽しそうだった。日本に非常に近い内容。
カームダウンエリアはこの教室にはない。TEACCHで特にカームダウンが強調されたクラスはなかった。質問すると子どもに応じて・・ということになるのだろうが,ステレオタイプにどの教室にもあるというのは好ましくない。
2 TEACCHプレスクールの教師であるベス・レイノルズにインタビュー
(11:00になって,ベス女史が質問を受けに部屋に来てくれた)

質問1 日本では,今回見させていただいたプリスクールのような素晴らしい実践を行った後の移行の問題がある。ノースカロライナではどうか。
A;問題はある。学校の先生に理解がない時は,家族と話してクラスルームコンサルテーションを行うことがある。学校がTEACCHに依頼して,契約を結んでいればすぐにでもコンサルテーションができるが,契約をしていないと,時間がかかることがある。Charenge,show,tellの三本柱でクラスにコンサツテーションする。
その際は,できる限り視覚的な教材等を持参してプランを伝えに赴くことにしている。保護者に専門家とのつきあい方を伝えるのは大変重要である。
形態には,不定期だが「トランジション・ミーティング」というのがある。IEPの一環で関係者が集まるもの。
IEPミーティングは6月中旬に多いが,集中しないように学校が上手くスケジュールを組んでくれる。
日々のコンサルテーションは,保護者の希望で実施するが,毎週金曜日はそれに当たっている。
学校の先生は,私の教室は大丈夫ですよと言うが,親が希望することも多い。
特に新しい先生との関係性を早期に作ることが大変重要である。
Home コンサルテーションは無料で行っている。学校や家族は契約に基づいている。
質問2 あなたのような若い先生は,TEACCH一辺倒ではなく,様々なことを学んでいますか?
A;ABAやadovocate,Floor Time(ジョイントアテンションを重視したフリーオペラント)
等を学んだ。Cross Method が必要だと考えている。構造化と併せて,ジョイントアテンションも両方が重要である。
他の方法との比較研究については,ベースラインが違うので難しいが,新しいTEACCHの本では紹介されている。
質問3 アカデミックなグループの目的は?
A;他の州との比較はできないが,幼少期はジョイントアテンションやコミュニケーション,読み,かず,グループなどが課題である。
3 心理教育セラピストのトム・ウィーブが,カロライナ生活学習センターをプレゼンテーションとツアー
Carolina Living Learning Center (略称CLLC)1990年開設,いわゆる入所施設で居住と職業の両方を兼ねそろえている。主に生活スキルや自立スキル(入浴や掃除,家事,レクリエーション),職業サービスを基本とする。15人の居住者のうち,開設当初からの人がほとんど,13人が男性で2人が女性。数名のパートデー参加者もいる。ほとんどが知的障害を伴っていて,うつ病などを併発している人もいる。
職員は総勢50人で,30人は指導員,10人が管理職,管理職は活動の計画を立てて,スーパーバイズする。3交替制で一人の利用者に二人の指導員が着く。夜だけが4人に一人の指導者になる。
第一シフトは,主に職業。第二シフトは主に余暇活動や室内での活動,週末のレクリエーション。第三シフトは夜勤で,夜勤の人は夜勤ばかり(近所の主婦が多いとのこと,日本と同じ),夜は見守り専門で9人いる

地域を使った活動としては,教会や図書館,ハイキング,ボウリングなど,たくさんのコミュニティアクティビティをもつ。早朝の散歩など,利用者の希望に添ってスケジュールを調整するなど,柔軟に対応している。
職種は主に,農業で,販売,堆肥作り,庭仕事等である。雨の日のプログラムとしてオフィスワークや掃除,調理(クッキー),製作(石けん)などである。
通常自閉症の人は同じことをすることを好むように思われているが,ここの人は違いを楽しみにしている。また,それぞれの利用者には個別の支援計画を立てている。主な目標はコミュニケーション,社会性,問題行動,将来の社会生活である。
サービスの決定権は保護者にあるが,家族とのコンタクトを毎週末に手紙か電話で行っている。週末に帰宅する利用者もいる。
(質問への答え)
投薬については,看護師が常駐しているが,大学の医学部との連携を重視している。
障害者手帳はNC州にもある。ファンドは連邦政府から来る。ほとんどが食費と維持費に使われる。個人の持ち物は保護者が用意する。ただし,大学からもお金が出ているので,普通の施設よりも恵まれていると言える。また,アメリカでは寄付金を重視するが,余暇活動に寄付金を使っている。
移行だが,より自立的にならないと他のところへは移動しない。移行することは望ましいが・・。
50%の人が行動と精神障害のために薬を使っている。健康問題の人もいる。
ウエイティングリストはあるが,なるべく他の施設へ行ってもらうようにしている。多くの家族から問い合わせが来る。リストはキープしておいて紹介するようにしている。
シャーロットで新しいプログラムが進行しているが,そのリストを使うつもりである。TEACCHのコンサルタントが入る。
親亡き後は,私たちが見ることになると思う。
TEACCHってのは,哲学なんだとつくづく思った。CLLCなんか,農場の施設そのもの。寄付を募っていろんな資源を用意しようとしているにすぎない。私たちは,療法やアイディアにこだわって,あくせく,イライラしているけれど,もっと大らかに,この人達の幸せって何だろうって考えれば,答えなんか自然に出るんじゃないかな。
全体をとおして(帰りの飛行機での感想)
日本で言われているような極端なノーマライゼーション前提の,きつきつのプログラムではなく,ニーズが生じたらそれができるだけ上手くいくように支援しましょうといったような,「哲学」のプログラム。規模も小さくて,地域の支援センター同様である。北海道や神奈川のセンターならそれより規模は小さい。
ではなぜTEACCHなのか,一点目は自閉症に特化したプログラムだったこと。PECSもそうだが,日本では総合的な教育が中心であり,これといった特徴が無いが,ここではノウハウが蓄積されていた。私感だが,TEACCHは日本に近づいているような気がする。二点目は,TEACCHメソッドの有効性。構造化はやはりTEACCHが最も臨床を積んでいて,質問にも的確に答えているし,合理的なことが本当によく分かる。職員が皆,早期退勤するらしいが,アメリカ人自体が効率の良い理にかなったことを好むんだろう。この辺はアメリカ人にはかなうまい。三点目は,一対一で終わらせなかったこと。インディペンデンスは全て自立のためだけではないことも今回初めて分かった。自立を好む人達なので,クールダウンや,モチベーションにもつなげていたのだ。とにかく特性を十分に理解して対応していく。つまらなく解釈してしまえばIEPがTEACCH。
IEPをどのように支援していくかが鍵。トレーニングが重要。パッケージは提供することであり,強制するのではない。この視点が最も重要なことだろう。
我が師であり,兄貴分の今は亡き鈴木伸五を偲ぶ。
「伸五さん,初めてカロライナブルーを見たよ。ここへ来るまでどうしても努力が必要な時間があった。ちょうどあなたが亡くなった年齢に,私が到達した,この時が訪れた。あなたの伝えてくれたことは本当に正しかったね。ありがとう。」











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