【報告】「ポジティブ行動支援・北九州 since 2024」― 1年間の学びと仲間の成長、そして新たな歴史の始まり ―
- 1 分前
- 読了時間: 5分
令和7年度の「ポジティブ行動支援・北九州」の全日程が終了し、先日、1年間の活動を締めくくる打ち上げを行いました。会場には、障害福祉サービス事業所、児童福祉、教育、相談支援、そして北九州市発達障害者支援センターつばさなど、北九州市内の多様な現場で働く支援者が集まりました。写真に写る皆さんの表情はどれも柔らかく、そしてどこか誇らしげで、1年間の歩みが確かな手応えとして刻まれていることを感じさせるものでした。
今年度の活動は、単なる研修会の開催にとどまらず、北九州におけるポジティブ行動支援(PBS)の文化を育てるための“基盤づくり”として大きな意味を持つものでした。そして、この取り組みは来年度から名称を新たにし、「ポジティブ行動支援・北九州 since 2024」として歩みを進めていきます。この名称には、2024年を出発点として、これから歴史を積み重ねていくという強い意志が込められています。
以下では、今年度の振り返りと、打ち上げで語り合った来年度への展望をまとめておきたいと思います。
■ 令和7年度の歩み ― 「学び」と「つながり」が同時に育った1年
令和7年度は、全6回の基礎講義と2回の事例検討会、そして11月のシンポジウムを中心に活動を行いました。講義では、応用行動分析(ABA)の基礎を、現場で使える形で学ぶことを大切にし、毎回の講義後には活発な質問が飛び交いました。行動の原理や強化と弱化、好子・嫌子、行動のきっかけや状況、言語行動、コミュニケーションなど、支援の根幹となるテーマを丁寧に扱い、参加者が自分の現場に持ち帰って実践できるよう工夫を重ねました。
事例検討会は9月と1月に開催し、オンラインではなく対面にこだわりました。現場のリアルな困りごとを共有し、参加者同士が真剣に意見を交わす場となり、支援者同士の信頼関係が深まる時間でもありました。
11月には「ポジティブ行動支援・北九州に期待すること」をテーマにシンポジウムを開催し、行政・教育・福祉の立場から北九州の支援の未来を語り合いました。ここでの議論は、来年度以降の方向性を考える上で大きな示唆を与えてくれました。
■ 打ち上げで語り合った3つのテーマ
打ち上げは単なる慰労会ではなく、次年度に向けた“戦略会議”のような熱量がありました。特に印象的だったのは、次の3つのテーマです。
● 1. 北九州市内の事業所職員との交流が深まった
今年度は、講義や事例検討会を通して、事業所間のつながりが自然に生まれました。参加者からは「同じ悩みを抱えていたことが分かった」「他の事業所の取り組みを知ることで視野が広がった」「困ったときに相談できる相手ができた」といった声が多く聞かれ、支援者ネットワークが確実に広がっていることを実感しました。
打ち上げでも、事業所同士の連携をさらに強めたいという意見や、若手同士の横のつながりをつくりたいという声が自然に出てきました。これは、今年度の活動が“つながりの文化”を育てる土壌になっていたことを示しています。
● 2. 若手の成長と期待
今年度の大きな成果のひとつは、若手の台頭でした。講義を担当した事務局メンバーの中には、まだ経験年数の浅い職員もいましたが、彼らは準備段階から真剣に学び、講義当日には堂々とした姿を見せてくれました。
打ち上げでは「若手がここまで成長するとは思わなかった」「来年度はもっと任せていきたい」という声が多く、事務局全体が若手の可能性を感じていました。令和8年度の企画書でも、講義担当者は事務局メンバーが担うことになっており、若手の活躍の場はさらに広がります。
● 3. 北九州におけるポジティブ行動支援の展望
打ち上げの後半では、自然と「これからの北九州の支援をどうしていくか」という話題に移りました。議論の中で共有されたのは、継続的な学びの場をつくること、実践事例を積み重ねて共有すること、そして支援者ネットワークを広げ深めることの重要性でした。
これは、組織報告書に記された3つの目的と完全に一致しています。
ポジティブ行動支援の理念や理論を現場に浸透させること
実践事例を積み重ね、共有すること
支援者ネットワークを構築すること
つまり、今年度の活動は、来年度以降の発展に向けた“土台づくり”として非常に大きな意味を持っていたと言えます。
■ 来年度の企画 ― 「実践の年」へ
令和8年度の企画書案では、年間テーマを「ポジティブ行動支援の実践に向けて、応用行動分析の基礎を学ぼう」と定め、5回の基礎講義と最終回の実践報告会で構成されています。行動観察や記録、強化と弱化、機能的アセスメント、機能的介入、行動連鎖や課題分析など、現場で必要とされるテーマを体系的に扱います。
また、全6回の講義は、代表の高村壮士氏、副代表の酒井修平氏を中心とした事務局メンバーが担当し、講義前月にはアドバイザーによる監修とスーパービジョンを受ける仕組みが整えられています。これは、質の担保と人材育成を同時に実現するための大きな工夫です。
■ 「since 2024」に込めた思い
来年度から名称を「ポジティブ行動支援・北九州 since 2024」とすることは、単なる名称変更ではありません。 2024年を出発点として、これから北九州でPBSの文化を育て、歴史を積み重ねていくという強い意志の表明です。
今年度の活動は、その歴史の“第1章”として位置づけられます。 来年度は第2章が始まり、さらに多くの仲間が加わり、実践が積み重なり、北九州の支援の質が確実に向上していくはずです。
■ 最後に
今年度の活動に参加してくださった皆さま、講師・事務局の皆さま、そして現場で日々支援に向き合っているすべての方々に、心から感謝申し上げます。
「ポジティブ行動支援・北九州 since 2024」は、これからも学び、実践し、つながり続ける場として発展していきます。 来年度もどうぞよろしくお願いいたします。














コメント