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グッドウィルハンティングから日本の教育について

グッドウィルハンティングという映画を観て、主人公のように天才的な能力を持った人物に対するアメリカの破格の待遇の凄さに驚かされました。一方、日本ではどうなのだろうかと思います。つい最近、日本のスーパーコンピューター富岳が計算能力で世界一になりましたが、理系に関しては正解をリードする力を持っているんだなと実感しましたが、これからどうなるんでしょうか。


仕事柄、発達障害のある子どもの相談を受けますが、行動問題という状態像を持ちながらも、凡人には及ばない様々な才能を持っていることに驚かされます。まさに映画の主人公のウィルそのものです。そういう子どもたちの支援をしていると、将来の進路や職業を見据えることが大事になってきます。その中で持っている才能と本人が目指している方法がずれていると本人を苦しめることになります。


あるお子さんは、理系のコースに入っていたのですが、数学や物理は成績も悪く、センスも感じられませんでした。一方、国語的理解力と美術やデザインの才能は抜群でした。なんで理系にいるのか、これまでの経緯や本人の考えを聞いてみると宇宙に対するあこがれから理系に進んだようでした。宇宙に対するあこがれが強すぎて、自分の能力を見誤ってそこに引っ張られてしまったんでしょうか。私は、本人に考える材料を与えて自分で考えて選択してもらおうと思いました。


まず宇宙に関する仕事は、理系だけでなくて様々な学際的な領域の人がからんでいるから、理系にこだわる必要はないと伝えました。また苦手なことを頑張るよりも、自分の得意なことを伸ばした方がよいことを伝え、文系でデザインを専攻する大学の情報を与えて、見学したり訪問して実際に体験してみるように伝えました。すると、今は文系に変えて美術の塾でデザインの勉強をし、進路を美大に変更しました。今のクラスは学習内容も自分にあっていて、雰囲気も良いと言っていました。選択である数学や化学も、取っていないと言っていました。あと美大というと絵描きになるのか?と思われる人もいらっしゃるかと思いますが、美術にもいろんな分野があって、工業デザインなどは現代において非常に需要が高まっている仕事の1つだと思います。


あと元いた理系クラスには、素行の悪い生徒が数人いたそうです。それも本人にとってはストレスになっていたようです。今のクラスはそういう生徒はいなくて、過ごしやすいと言っていました。その素行が悪い生徒も、自分に合ってないクラスにいるのではないかなと思います。十把一絡げでみんな同じような方向性と進路を目指すと合わない子どもにとっては苦痛だと思います。もっと進路選択などは柔軟性が必要だと思います。


私が大学院で進んだ筑波大学にはいろんな大学から集まったユニークな学生がたくさんいました。一度、就職して勉強し直して入った学生もいました。私自身も大学は理系で、卒業後は仕事を少しして、ボランティア活動やフリーター生活をする中で今の進路に進みました。


私はウィルの友人やロビン・ウィリアムスが演じた心理士の態度のように能力や才能のある人は、その方面で思う存分力を発揮してもらいたいと思いますし、人ぞれぞれ自分に合った道で活躍して欲しいと思います。

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