医療と福祉が出会う場所をめざして―元北九州市総合療育センター副所長・河野医師と訪れたNPO法人さんぽ見学記
- 2 日前
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2月9日に北九州市のNPO法人さんぽを河野先生と訪問し、医療と福祉の連携について意見交換を行いました。今回の見学は、単なる施設紹介にとどまらず、地域で支援を必要とする方々にとってより良い環境をつくるための大切な一歩になったと感じています。本記事では、当日の見学内容や懇談での学び、そしてさんぽが地域で果たしている役割について記すとともに、地域に向けた情報発信の観点からも整理しています。
さんぽが大切にしている理念と地域での存在感 https://sannpo-yahatahigasi.jimdofree.com/
さんぽは、生活介護、放課後等デイサービス、居宅介護、行動援護、移動支援、重度訪問介護、グループホームなど、多岐にわたる事業を展開している法人です。「寄り添い」「信頼」「協調・協働」を大切にし、利用者一人ひとりの幸福を追求する姿勢が一貫しています。
代表の高村壮士氏は「ポジティブ行動支援北九州」の代表も務め、地域の強度行動障害支援者の育成にも力を注いでいます。現場の支援だけでなく、地域全体の支援力を高める取り組みを続けていることは、北九州の障害福祉にとって大きな財産だと感じました。
また、地域の方が情報を探す際に目に触れやすい言葉として、「北九州 強度行動障害」「北九州 生活介護」「行動支援」などが挙げられます。さんぽの取り組みはこれらのテーマと非常に親和性が高く、地域の支援情報として発信する価値が大きいと感じました。
ワンステップで見た「環境づくり」の丁寧さ
今回の見学では、多機能型事業所ワンステップ(生活介護+放課後等デイサービス)を案内していただきました。
生活介護では、利用者の特性に応じて「春の町」「夏の町」「七条」「上の町」「KADO」と複数の環境を用意し、個別性に応じた空間調整が徹底されていました。強度行動障害のある利用者が10名在籍しているにもかかわらず、落ち着いた雰囲気が保たれていたのは、環境設定とスタッフの関わり方が丁寧に積み重ねられている証拠だと感じます。
また、河野先生がかつて診療した利用者さんも多く、再会を喜ぶような和やかなやり取りも見られました。
特に印象的だったのは、小規模の建物が複数に分かれて配置されている点です。大集団が苦手な利用者には個室が用意されており、安心して過ごせる環境が整えられていました。一方で、それぞれの建物にマネジメントできる核となる支援者を配置する必要があり、その点は運営上の苦労もあるとのことでした。
パンフレットにある「意思を尊重し、共にゆっくり取り組む」という理念が、空間にも支援にも自然に反映されていました。活動内容も、自主製品づくり、季節行事、外出活動、スポーツ教室など多彩で、利用者の「できること」「好きなこと」を丁寧に拾い上げている印象でした。
地域の方が情報を探す際には、「強度行動障害 環境調整」「生活介護 個別支援」といった言葉で検索することが多く、ワンステップの取り組みはそのまま地域の学びになる内容だと感じました。
※多機能型事業所ワンステップの住所と連絡先
〒805-0012
福岡県北九州市八幡東区川淵町1-5
電話:093-285-9556
河野先生との対話が示した「医療と福祉の接点」
今回の訪問には、元北九州総合療育センター副所長であり、小児科医として長年発達障害・重症心身障害の医療に携わってきた河野先生が同行しました。先生は、医療制度の変遷や療育センターの歴史、そして現場の課題について率直に語ってくださいました。
特に印象に残った言葉
認定医制度の影響で大学病院からの医師派遣が難しくなったこと
発達障がいのニーズが増えている一方で、医療側の手が回らない現状
民間医療ではじっくり診ることが難しく、公的機関の役割が重要であること
支援が届いていれば防げたかもしれない事件があるという指摘
児童期のみを診る方針でも、実際には成人期まで診ざるを得ない現場の実情
体制を打開しようとする医師が少ないという問題意識
医療と福祉の狭間に落ちてしまう人々の存在を改めて考えさせられる内容でした。これは、個々の医師や所長の力量に頼るだけでは限界があり、療育センター全体の体制や仕組みを再構築する必要があると感じました。
地域の方が情報を探す際には、「発達障害 成人期」「医療と福祉 連携」「療育センター 課題」といった言葉がよく使われます。今回の対話内容は、これらのテーマに対して非常に価値のある情報だと感じました。
医療と福祉の連携をどう実現するか
今回の訪問の目的のひとつは、さんぽと医療との連携の可能性を探ることでした。
強度行動障害の支援では、環境調整や行動分析だけでなく、医療的な視点が不可欠な場面があります。しかし、医療側の人員不足や制度的な制約により、必要な連携が十分に機能しないこともあります。
その中で、「現場に足を運び、支援者と対話し、利用者の姿を直接見る」医師の存在は非常に貴重です。
懇談では、
利用者の健康管理や服薬の課題
行動障害と医療的要因の見極め
支援者が医療に相談しやすい仕組み
医療側が福祉の現場を理解する機会づくり
など、双方が歩み寄るための具体的な視点が共有されました。
地域の方が情報を探す際には、「強度行動障害 医療」「福祉 医療 協働」といった言葉がよく使われます。今回の内容は、そのようなテーマに対して大きな示唆を与えるものだと感じました。
ネストのキッチン&マルシェ木町家での昼食懇談
見学後は、ネストの木町屋で昼食をとりながら、さらに興味深い話し合いが続きました。木町屋は就労継続支援B型の障害福祉サービス事業所です。洋食のシェフがキッチンを仕切っているので、メニューはどれもとても美味しいです。コロッケ定食、ハンバーグ定食、オムライス定食を頼みました。食事をしながらの対話は、現場の緊張感から少し離れ、より本音に近い意見交換ができる時間でした。
河野先生は、療育センター時代の経験や医療現場の変化、そして今の地域支援の課題を丁寧に語ってくださいました。さんぽ側からは、現場での困りごとや医療との連携が必要な場面、地域で支援者を育てる取り組みについて共有がありました。
この時間は、「地域で支えるために、医療と福祉がどう手を取り合うか」を考える、未来志向の対話だったと感じます。
※キッチン&マルシェ木町家の所在地
〒803-0851 北九州市小倉北区木町3丁目9-15
(南小倉駅前徒歩1分)
電話:093-592-0331
【営業曜日と時間】
月・火・水・木・金・第3土曜日
AM11:00~PM3:00
さんぽの強さは「人」と「理念」にある
見学を通して強く感じたのは、さんぽの支援は「理念が現場に浸透している」という点です。
利用者の意思を尊重する
特性に応じた環境を整える
支援者が学び続ける
地域全体の支援力を高める
これらが単なるスローガンではなく、日々の支援の中で実践されていました。
スタッフの表情が明るく、利用者との関わりが自然で無理がないことも印象的でした。強度行動障害の支援は決して簡単ではありませんが、チームとして支え合う文化が根付いていることが伝わってきました。
地域の方が情報を探す際には、「障害福祉 現場」「理念 支援」といった言葉がよく使われます。さんぽの取り組みは、そのまま地域の学びになる内容だと感じました。
今回の訪問が示した「次のステップ」
今回の見学と懇談を通して、次のような方向性が見えてきました。
医療と福祉の定期的な情報共有の場づくり
支援者が医療的視点を学ぶ研修の企画
医師が現場を訪れる機会の創出
地域全体での支援ネットワークの強化
これらの取り組みを継続的に発信することで、地域の中で必要な情報が届きやすくなり、支援の輪がさらに広がると感じました。
おわりに
2月9日の訪問は、単なる見学ではなく、地域の支援をより良くするための「始まり」のような時間でした。さんぽの現場で見た丁寧な支援、スタッフの温かさ、代表の高村氏のビジョン、そして河野先生の深い知見。これらが交わったことで、医療と福祉の連携に向けた新しい可能性が生まれました。
今回の分析を通しても、さんぽの取り組みは地域にとって大きな価値があり、発信すべき情報が数多く存在することが分かりました。これからも、地域の中で支援者同士がつながり、学び合い、利用者と家族が安心して暮らせる環境をつくっていきたいと感じています。










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