ビデオモデリングの効用
支援を受ける対象者(自閉症児者)に新しい行動を身につけてもらうための方法論として、応用行動分析の分野で様々な方法が研究され発展してきましたが、その1つがビデオモデリングです。これは私が大学院にいた頃には、研究文献に紹介されていたので、かれこれ30年以上前、1980年代から取り組まれてきたことになります。 ビデオモデリングで取り組む行動としては、適切な表出コミュニケーション、ソーシャルスキル、身辺自立、運動スキルなど多岐に渡っています。対象者の特性としては、人の動きを見て真似る、模倣ができることが必要です。 通常、目の前でやって見せるライブモデリングに比べての利点としては、何度でも繰り返し見せることができる、周囲の刺激を統制できる、モデルの動き、服装や髪形などが変わらないといった点があげられます。特に自閉症の人には、刺激の過剰選択性、注意散漫さ、変化に弱いといった特性があるので、上記の利点が生きてきますし、実際ビデオモデリングは効果的に新しい行動の習得に役立つといった成果が出ています。 最近は、スマホというインターフェース機器、ユーチューブなどのS