
ABAとTEACCHのハイブリッド
2月17日は、新宿でABAに基づいた実践の発表と困難事例の検討会を行いました。事例の発表と検討が一通り終わった後に、質問コーナーで、TEACCHとABAはどんな関係なんですか?という質問がありました。私は、筑波の大学院でABAに基づく自閉症支援に取り組んだのが最初で、その後、自閉症支援について学ぶためにNC州のTEACCHセンターにも留学しました。その後、このような質問は、米国でも日本でも良く受けたので、自閉症支援を自動車産業に例えて説明をしました。 端的に言うと、TEACCHは、トヨタや日産などの”自動車会社”のようなものです。TEACCHは、NC大学を中心としたNC州の自閉症支援の制度であり、支援の組織を持っています。ABAはというと、自動車のエンジニアが使う”工学”や”テクノロジー”のようなものです。ABAは、療育法でもプログラムでもありません(TEACCHもそう)。行動の学問です。そもそも、ABAとTEACCHを並べて、扱うのはナンセンスなんです。
子どもを冠婚葬祭に参加させるか?
先日、ある生活介護施設の保護者会で自閉症についての話をさせていただき、その後は自由なディスカッションという場に参加させていただきました。 ある保護者の方が、お子さんのショートステイの利用を週に1回から2回に増やしたら少し抵抗をされたと言われました。親も高齢になってくるし、将来的には入所を考えているということでした。本人も会話はできるし、認知も高いからわかる面もあるけど、親が年を取って弱っていくことを受け入れられないんじゃないかとおっしゃていました。それは切ないことだなあと話を聞いていると、別の保護者の方が意見を述べられました。 「私は息子が小さい頃から、親族のお葬式には連れて行くようにしました。お別れで亡くなった方の顔を拝み、冷たくなった顔にも触れさせました。そこまでは良かったのですが、火葬場で骨になったのを見た瞬間、パニックになり走り回り大変でした。でも、その後も親族のお葬式には5回くらい辛抱して連れて行くようにしました。結婚式などにも、できるだけ参加させました。するとつい先日の祖父のお葬式の際は、骨になった亡骸をみて『おじちゃんが骨になった』

どっちがわかりやすい?
野田にある、社会福祉法人はーとふるのコンサルに行った際、何人かの職員さんと中華料理屋に行きました。文字のメニューでいろいろ探っていましたが、何とも注文が定まりません。ふと目を転じると、これまでになかった写真のメニューがあったので、そちらでスイスイと注文しました。やはり文字より写真の方がわかりやすい。 ふと、初めてアメリカに行った時に夜遅くレストランに行ったことを思い出しました。向こうは、ファーストフード店ではない、通常のレストランでは、写真のメニューをほとんど置いていません。「〇〇味の〇〇パスタ〇〇風」と長ったらしい英語表記から「パスタ」の言葉だけ拾って注文したら、マカロニサラダみたいなのが来てビックリしました。夜遅くで長旅の移動で疲れているし、初めての海外旅行で本当に不機嫌になったのをおぼえています。さすがに店員さんも気の毒がってくれました。 その後、ウェスタンミシガン大学のマロット教授のABA夏季研修に参加した際に西洋文化や教養について聞く機会がありました。論文にしても、文学にしても、いかに文章だけで表現するかが重要で高尚なことなのだと教わり