私立小学校での発達障害についての話
先日は冬休みが終わる前の私立小学校の職員向けの発達障害の研修会で話をきてきました。漢字の練習をさせても、なかなか覚えないので、これは本人の努力不足なのか、何か発達の遅れが関係しているのか判断がつかないということでしたので、主に学習障害(LD)について話しました。 受験を受けて入って来る学校なので、知的障害などは疑われませんし、家庭での教育環境の問題は、ほぼないと考えられるので、教員の方の主訴は発達障害、LDによるものなのだろうと推測しました。学習障害によるものなのかは、学習を困難にしている様々な下位スキル(認知スキル)があり、それをアセスメントすることがまず第一です。発達障害のお子さんには、集団での一斉授業は合わないので、個別や小集団での指導が必要なこと、アシスタントティーチャーをつけることなどを話しました。また、その認知スキルをボトムアップで訓練する方法論についても紹介しました。 研修の後で質疑応答の時間を取ってくださいとの要望があったので、講話は少し早めに切り上げて、質疑の時間をたっぷり取りました。 診断を受けている子どもは専門機関にもかかり


構造化について
2018年12月上旬は、北九州発達障害者支援センターの構造化を基にした自閉症支援の研修でした。実際に協力してくださる対象者を招いての研修は、受講者の動機付けも全く違いますし、実際に作った教材が役立って使われる様は圧巻です。本当に貴重な機会でした。つばさの職員さんお疲れ様でした。会場を使わせてくれた地元の通園施設にも感謝です。 そもそも構造化とは何か?私はノースカロライナ州のTEACCHセンターに留学してこれまで学んできましたし、大学院で応用行動分析を学んできたので少し外から構造化を眺める観点もあります。まとめると「構造化とは、自閉症の人の特性に合わせて適応を促すための環境上の工夫や取り組み」となると思います。多くの方が誤解され、批判されていることでいうと、構造化自体は、指導の内容でもないし、指導の方法論でもないし、指導プログラムでもない、療育法でもないということです。本人の現状の理解力やスキルに合わせて環境を整え、他の人の手だしや手助けがなくても、自立して行動できるようにすることが、構造化の究極の目標になります。 一方で構造化を取り入れている側の