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TEACCHの氷山モデルは、自閉症版の行動分析学?

先日は、佐賀それいゆで事例のコンサルテーションと、夕方の全体研修会では氷山モデルを使って事例の方の行動の理解と支援方法の計画という内容でした。私も依頼を受けて、久しぶりに氷山モデルを使った講義をしましたが、改めてやってみると氷山モデルは、自閉症版の行動分析なんだなぁと思いました。


氷山モデルのオリジナルはTEACCHプログラムの創設者であるエリック・ショプラー氏によるもので、書籍になったものだと1995年のparent survival manualに載っています。自閉症の人の特異な行動を氷山をアナロジーにして解説します。表面上の行動は、海面に出ている氷山のように一部で、それを引き起こす要因は海面の下の膨大な部分に隠されているというものです。


海面の下にある要因の部分は、その行動に関連するその人の自閉症の特性と現環境の相互作用、およびそのように培われてきた経験と学習歴とあります※。行動分析学も、行動に影響を与える主要因として、遺伝などの気質的な要因、過去の経験、現在の環境との相互作用の3つをあげています。今まで、「今本さんは自閉症の人の行動問題について、取り組むときABC分析を使いますか?氷山モデルを使いますか?」と問われてきましたが、両者は本質的に似たものなんだなと思いました。


さてさて、ABC研究所ではTEACCHとABAのハイブリッドを自認しているABCモデルに基づいた支援について解説したセミナーを各地で開催していますよ。


※この氷山モデルは、Schopler博士のオリジナルに応用行動分析の考えを組み込んだバージョンなので、純粋な氷山モデルではないのでご了承ください。オリジナルの氷山モデルは、Schopler, E. (1995) Parent Survival Manual: A Guide To Crisis Resolution In Autism And Related Developmental Disorders. Plenum Press, New York (自閉症への親の支援―TEACCH入門.黎明書房)を参照してください。


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