行動分析学用語の見直し

 先ほど行動分析学会から行動分析学の用語を統一するという旨の発表があり、何人かの検討委員によって百数語にわたる用語が提案されました。米国の心理学者BFスキナーらによって創始された学問ですが、これまで研究者によって様々な用語が使われていました。英語がオリジナルな学問なので日本に導入するにはそれを翻訳するわけですが、ある程度学会で意見の一致があっても、学閥のようなものがあって微妙な違いがありました。私が学び始めた頃も難解な行動分析学の概念も様々な用語があってさらにわかりにくいものでした。こんなに用語がまちまちだと学問の発展も遅れてしまうだろうと思っていました。この度の統一への動きは、国家資格として検討されている心理師のカリキュラムを整備する上で、行動分析学用語の統一が求められたことが理由だそうです。

 さて今回の用語統一に関して私が関心を持っているのが「好子」と「嫌子」という用語です。これは故佐藤雅哉先生、杉山尚子先生、島宗理先生らが使っていたもので、直感的にわかりやすくということが私の採用した理由の1つです。

今回提案の英語と推奨1と推奨2の用語は

英語:reinforcers 推奨1:強化子 推奨2:好子

英語:punishers   推奨1:弱化子 推奨2:嫌子

英語:reinforcement 推奨1:強化 推奨2はなし

英語:punishment  推奨1:弱化 推奨2はなし

 好子と嫌子という用語を使うことのデメリットは、感覚的に「好き」「嫌い」が入ってしまうことでしょう。好き嫌いは言語を持つ人のみが使う概念ですが必ずしも好きとか嫌いという主観的に決められるものではないというのです。深く考えると哲学的に難しい問題のようにも聞こえるので深入りしませんが一理あるなと思います。

 私が関心があるのは学問の発展もそうですが行動分析学の普及です。特に応用分野で発達障がいの支援者や保護者により良く知ってもらいたいのです。推奨1と2のどちらが良いと思いますか?

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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