つば吐きと学校のパワーアップ

先日、山口の研修で放デイのスタッフから支援学校小学部のお子さんの唾吐き行動をなんとか無くしたいという相談を受けました。行動分析学では行動を「型」ではなく「機能」で捉えることが重要なので、あらゆる情報から考えて、主な機能は注意獲得行動ということがわかりました。学校とも情報共有をしており、学校ではクラスの二人の先生が徹底して唾吐きには反応せず、それ以外で一緒に遊ぶことを実践したところ三カ月で治ったということです。でも唾吐きが起きている間、先生の顔中がベタベタになったそうです。

 不適切行動を消去し、その他の行動を強化する方法を「分化強化」といいます。この事例のように注意獲得行動というのはなかなか消去が難しいです。それは通常、私たちはこのような行動に「叱責」という対処を取ると思いますか、これは本人にとって注意獲得として機能してしまいますから逆に唾吐きを強化してしまいます。いざ消去しようと思ってもなかなか治らない、消去抵抗が強いので支援者はあきらめてしまうでしょう。

 この支援学校の先生は相当な努力をされていると思います。本来、特別支援学校の教員は、通常学校の教育とは違った知識と技術が必要で、そういうトレーニングを受けていないと務まりません。行動分析学では、通常教育と特別支援教育のどちらも同じ枠組みで理解することができるので、教員養成カリュラムには行動分析学を必須にしてもらいたいです。

 一方、放デイでは集中して取り組む環境になっていない(ひとりの職員が対応する子どもの人数が多いなど)ですし、教員のように特別な訓練を受けた職員が少ないですから、支援学校と同じ取り組みをするのは酷かもしれません。もちろん、私のような行動分析家にトレーニングのコンサルテーションを依頼される施設もありますが、まだまだ少数だと思います。

 制度上、学校教育の期間は子どもの支援は学校が主体になっていますし、もっと教員の力が発揮できるよう制度改革を願いたいです。また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど外部の専門家が学校をサポートする仕組みも大事になるでしょう。そうすれば全部とは言わないまでもかなりの行動障害や適応障害、二次障がいを防げると思うのですが。

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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