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平成27年8月29日(土)福岡教育連盟主宰 ABCモデル講演会

この日は、福岡教育連盟という教員の方の団体による特別支援教育対象の生徒さんに対するコミュニケーション支援に関する依頼がありました。要望のあったコミュニケーション支援について2時間の講演をしましたが、事前に、ABAの基礎理論について、適切な好子と嫌子の選定について、機能レベルにあった幅広いコミュニケーション支援、校内で支援法を広めるためのコツなどの内容の依頼を受けていましたが、最後の方は時間が足りず、ちょっと残念な講演となりました。

 講演終了後、会場のホテルの一室で懇親会がありました。今回の研修の世話係のお一人は中学部の先生で、教科毎に先生が変わってしまうので教員全体に浸透させるのが難しいとおしゃっていました。これは、どこの学校でも同じ課題があると思います。東京のある支援学校では、校長の号令のもと全体で取り組んでいくというトップダウンで進めています。そこで年度初めに校内の教員全員を集めて全体研修を行い、その後コンサルテーションで各教室を回って助言を行うスタイルを取っています。まずABAの基本原理を説明した後にコンサルテーションを行うのが一番効果的な研修スタイルということが研究で実証されています。このようにトップダウンで進めやすい学校環境があるのも、東京では前の前の知事の時代に校長の権限を強めたとう経緯があります。

 話は脱線しますが、この知事は比較的、傲慢な態度でマスコミに登場し、マイナスなイメージを持たれている人も多いのではないでしょうか。どうしても間違った政策に対してマスコミが追及し感情的に対応する様子ばかりがニュースになるので、そのようなイメージを持ってしまうのかもしれません。しかし、当たり前ですが良い政策も実行しているんだなという気づきがありました。もちろんマスコミは権力を監視する役割があるので、マイナス面に報道が偏るのは仕方がありませんが。

さて一教員の立場でどうするか?ですが、その先生はまず自分の教室で実践して周りの教員に効果を実感してもらい、そこからじわじわと広げていきたいとおっしゃっていました。トップダウンでなく、草の根のボトムアップの方法もあると思います。

ある支援学校の校長先生からも挨拶を受けました。その校長は、古い行動療法の用語に慣れているので私が講演中使った好子や嫌子という用語に戸惑いながらも、興味深く聞いていたとおっしゃってくれました。若いころに当時大分大学にいらした東教授のもとで学び、行動療法を基にした実践をされていたそうです。その頃は、まだ遊戯療法が全盛で生活単元派も出てきた頃だそうです。「遊戯療法は、ただ遊ばせるだけで何もスキルは教えないけど、私は無発語の子に言葉を教える実践をしていたよ」とおっしゃっていました。しかし、他の教員の中には、「行動療法は餌付けと一緒だ」などと批判をされて校長先生のグループは劣勢だったと言われていました。今度、ぜひ支援学校の方に呼びたいのでよろしくと挨拶してくださいました。

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