7月10日(土)ムーブフェスタ「広がれASDの理解と支援の輪」構造化を活用した実践発表

最初にコーディネーターの安川氏が主旨説明を行いました。今回は、知的障害のある自閉症の人の支援をテーマにしており、その中でも強度行動障害の人は、行き場がなく十分な支援が得られていない、彼らを支援するうえで構造化は欠かせないこと、そのような支援を行う法的根拠として障害者差別解消法、合理的配慮を使って説明された。市内の事業所で構造化を活用して行動障害の人の支援を進めている、日々格闘している4つの事例障害が行われました。


とりはた玄海園 ここColorの高木氏「スケジュールを活用したASD支援」

元々、身体障碍者の授産施設としてスタートした法人で最近になって発達障害の放課後デイサービスをスタート。準備期間にASDの特性理解や構造化の勉強を始めたが、講義だけでは実践が難しいということで外部専門家として安川氏を招待した。まず来ているお子さんに合わせて日課を組みたてる(生活シナリオ)を作ることかはじめ、そこから子どもに提示するスケジュールを子どもの理解力に合わせて作ります。具体物、写真、絵カード、文字カードなど様々な例をスライドで紹介してくれました。

スケジュールの効果として

①何をしていいかわからず部屋をぐるぐる走り回っていたのが、課題を行えるようになった

②豆が気になりばらまくなどこだわりになっていたのを活動をスケジュールに入れることでばらまくことがなくなった

③視覚的スケジュールに中止や変更を入れることで予定の変更に応じられるようになった

などが紹介されました。


実践で大切なこととして以下の3点が確認されました

・ひとりひとりのお子さんの特性を把握するためのアセスメント

・ひとりひとりの特性に合わせて個別化すること

・構造化の導入の初期段階は外部専門家のコンサルテーションが必要


Iet小倉南 生活介護 瓜生氏「行動障害へのアプローチ」

まず事業所での支援開始のプロセスについて説明がありました。

①相談受付

②初回面談と事業所見学:何も準備がないまま本人が来られると混乱させたり誤学習させるので本人不在で

③ファーストセッション:聞き取りだけなく実際に本人のアセスメントツールを使って特性の把握で複数回

④個別支援計画の提案と同意

⑤契約

⑥利用開始


そのあと25歳の行動障害のある成人の方の事例紹介がありました。この事業所の前に別の事業所を利用していましたが、そこが合わないということでこの事業所の利用を開始しています。


アセスメントの結果から利用前に準備したこと

・視覚スケジュール

・課題を実施するためのワークシステム

・部屋の中の物理的構造化

・実施しやすいように視覚的に工夫した課題

実際に来てもらってからも、アセスメントと課題の改善は継続しました。しかし、利用開始から5年後に母親が手術で1週間入院が必要になり、これまで利用したことのない短期入所を利用する必要が生じました。そのため急遽

・相談支援事業所と協議して短期入所先を選定(見つかるまで2か月)

・相談支援事業所、短期入所施設と協議して特性と支援方法の共有

・4回の利用練習期間

を経て無事母親は入院、手術、退院の運びとなりました。

現在もレスパイト施設として利用を継続しています。


まとめ

・アセスメントから始める(問診だけでなく実際にツールを使って実施)

・構造化を活用する

・個別化した支援

・ほかの施設との連携では上記のことを共有すること


Iet小倉南 放課後等デイサービス 桑原氏「ASD支援における移行支援」