刺激のない環境が良いとは限らない

 ある知的に重度の自閉症の中学生は、 自立課題をしているときに具材を持って机に何度も打ち付ける常同行動が出始めて、なかなか課題が進まないということを聞きました。パズルをやっているビデオを観させてもらいましたが、確かに時々ピースを机に打ち付けていますが、最後まで完成させていました。「これは私がビデオを撮っているので気になってあまり常同行動をしないようです」ということでした。自立課題をするときは、静かな部屋で机を壁向きにして刺激のないようにしていますとのことでした。自立課題以外にも、洗面など生活のあらゆる場面で常同行動があり先に進まないのだそうです。

 周りの刺激や動きに注意散漫になって作業に集中できないお子さんなどは刺激を減らした環境を作ることは大切なのですが、この中学生の生徒さんのように刺激が好きな過ぎると常同行動が増える人もいます。常同行動の機能の1つは、刺激が少ない時に感覚入力を増やすことです。ひまなときに貧乏ゆすりやペン回しをする場合がこれに当たります。ですから刺激を減らした環境よりも、適度に刺激があった方が良いのでしょう。

 シーンとした図書館よりも、周りの会話やBGMなど適度な刺激のあるカフェの方が集中できる人もいると思いますが、まさにこの中学生はこのタイプなのでしょう。

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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