6月17日愛知の三河で事業団体向けの講演会

 刈谷市で愛知、三重のわかばの杜という事業団体向けのABC研究所の講演会を行ないました。まだ立ち上げて5年ほどの若い事業所ですが、とても熱心な職員80名程が集まって、午前と午後の講演会に参加されていました。聴衆と近い距離で話させていただいたせいか、反応が良く話しやすい雰囲気でした。しかし、質問は講演会が終わった後にぞろぞろと来られたので意外にシャイな面があるんだなと思いました。

①昆虫好きの小学生の子どもの話題にはす付き合ってあげた方がいいのか?

 基本的には好きな話題に付き合ってあげることは、支援者との信頼関係を作る上で大切だと思いますし、本人の強みを伸ばすという点では良いことだと思います。ただ、話しかけるときは唐突で一方的だということなので、会話のルール(ソーシャルスキル)を教えてあげた方が良いかと思います。

②特定の職員にこだわりがありその職員が他の利用者に話しかけると不穏になられるASDの成人にどう対応したらいいか?

 就労B型に所属されているということですが、特定の職員に偏るのは、支援する側も、ご本人の自立の面でも不都合が生じるでしょう。まず信頼のある職員と他の職員が一緒に入って信頼関係を作るようにして交代することを予告した方が良いでしょう。また、この施設では個別のスケジュールを用意していないということでした。個別のスケジュールを用意して先の見通しへの不安を下げることで依存も減るかもしれません。スケジュールがなくて、支援者の指示で動かして、特に問題のないように見える施設は多いと思います。しかし、このケースのように支援者依存が強まり問題が生じることになります。 

③急に作業を振ると怖い顔をして拒否するのをどうしたらいいか?

 これも同じ施設の別の高次脳障害の方の事例でした。高次脳障害の方も、自閉症と同じような見通しを持てないことによる不安を感じる方もいらっしゃいます。そうすると急に作業を振ることは、とても嫌悪的なので、怖い顔で拒否をされるのかなと予想されます。この方にも個別のスケジュールが必要ですし、苦手な作業もあるようですから、本人と話し合い、選択してもらいながら、その日の日課を決めると良いと思います。

④公園に行く前に必ず不穏になっていた子ども

 これは帰りの送迎車の中で支援者から聞いた話です。新しく放デイに入ってきたお子さんなので、本人は公園が好きなので、あれこれいろんな公園に連れて行くようにしていたそうです。でもなぜか公園に行く前に大声を出して不穏になっていました。後になって気が付いたのは、どこの公園に行くのかがわからなくて不穏になっていたということでした。いくら好きでも、やはり自閉症のお子さんは見通しを持てないことに不安を感じるのですね。

 これらの質問に共通するのは、自閉症の人は急な変更に弱く不安を感じることでそれにはスケジュールなど予告が重要なこと、強みを生かして関係性を築いて社会性などのスキルを教えることなどです。

 最後、車で三河安城駅に送ってもらう途中の交差点で「今本町」という表示を見つけて、ちょっとびっくりしました。後で地図を調べると安城市には「今本町」という地名があり、「いまほんまち」と読むようです。それから愛知は喫茶文化が盛んで「コメダコーヒー」の発祥地でもあります。途中、いくつも店舗を見かけ、「九州にも進出していて、よく行っているんですよ」という話題になりました。そこのシロノワールというパンケーキにアイスが乗っているデザートが美味しいということなので今度行ってみようと思います。

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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