褒めることの全般的な効用
宗像にあるあっぷぷーという放課後デイサービスは、サッカーを活動の中心に据えたユニークな試みをしています。運動を中心にした療育は、様々な効用があります。まず発達障がいのお子さんは、学校や様々な環境でストレスを抱えていることが多く、運動をすることは負のエネルギーの発散に効果があります。また適度な運動は行動問題のリスクを下げると言われています。
中でも私が注目するのは褒められること、人に認められることの効果です。この事業所には、他の事業所では粗暴行為が多く利用を敬遠された子どもも何人か来ています。最初はルールを守らなかったり、粗暴行為も多少あったのですが、支援者に褒められることで自尊心を取り戻し、行動問題を減らしています。
サッカーはゲームのルールが簡単で、ボールが動いている限り、子どもたちも動いており、プレーの瞬間瞬間にほめる個所がたくさん散りばめられています。ちなみにルールは「ボールを手を使わずに相手のゴールポストに入れる」という単純なルールからスタートして、難しい戦術などについては言及しません。ですから、始めた当初は、全ての子どもがボールの周りに集まる団子サッカー状態だったそうです。しかし、団子状態ではボールが動かず、ゴールに向かいにくいことや子ども同士のトラブルが多いことを直接経験したり、コーチが瞬間的にフィードバックすることで、徐々に、パスやドリブルでボールを回すことを習得していきました。
「実行⇔フィードバック」のサイクルがうまく回ることで、自然に行動が落ち着いてくるいい例だと思いました。
日々の取り組みがブログにあっぷされているので見てみてください。http://munakata-uppu.com/blog/