体罰? vs. 褒めて育てる?

 これまでも教育論争の中でよく議論されることで、先日も前者の立場で実践されている人とギャラリーとの討論を一部みましたが、お互いに相手の真意を汲み取れないまま、議論が噛み合ってないようでした。また今の世相では前者は非常に部が悪いようです。

 私たちは社会的な行動を身につける、不適切な行動をなくす上で、強化や弱化の法則を応用するわけですが、ある時はそれを徹底するという厳しさは必要と考えています。おそらくそれが世の中て言う父性であり、父性の愛というものなのでしょう。しかし、その厳しさを実施するに当たって方法論的にも倫理的にも、体罰、暴力、怒号などを使う必要はありません。

 日本行動分析学会は応用分野において嫌子を使わないということを公式に表明しています。ただこれは弱化の手続きを使わないということではありません。たとえば、レスポンスコストやタイムアウトは好子を取り去る、好子を一時的に取り去るということで行動を弱化する手続きです。このようなマイルドな弱化の手続きは必要な場合があります。

 またシングルペアレントの方、準シングルペアレントの方は、父性と母性を使い分けないといけないといけないから子育ては大変だろうと思うこともあります。

 「先生は怒らないんですか?....でも厳しいですね。」と保護者の方に言われることがありますが、私はそういうことを実践しているつもりです。ただ私は、体罰や暴力による指導は完全に否定しますが、叱責や注意が良くないとか、使わないとは思っていません。必要な場合は使います。叱責の場合の注意点ですが、不適切行動が生じたら、本人に向けて、即時に、強く、短く、言語理解のある子には何が良くて何が悪い行動かを明確に伝えることです。逆に間違った叱責は、長過ぎる説教、態度・表情・ことばにおいて曖昧な言い方(例「ダメ、ダメ、ダメ」「違う違う」)、常軌を逸して感情的に怒鳴る(例「違うだろー!」)、やったことと関係のない人格の否定(例「このハゲ―!」「馬鹿じゃないの!」)などです。

 それでも体罰肯定派、否定派からもなかなか理解してもらえないことが時としてあるのは残念なことです。というのも、肯定派からは生温いと言われて、否定派からは子どもが可哀想と言われます。

 あと褒めて育てることは、とても良いことだと思いますが留意点があります。結果よりもプロセスを大事にすること、他の人と比べないこと、本人がすでに成果をあげて満足している場合は必要ないことです。特にストレス耐性が低いとか、失敗経験の多いお子さんには、結果を出すのに大変な苦労をするわけですから、プロセスをほめることは大事です。例えば、物を投げたお子さんが、それを取りに行こうとする、勉強の成績は悪いが努力をしているなどです。

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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