台に登るのを止めさせる

 幼児さんが台に登るのをどうやって止めさせるかということに関して、支援者間で話しています。もちろん体罰や強い叱責は、使えないので、それ以外で行動をやめさせるにはどうしたらいいかについて話し合っていました。

 元幼稚園教諭の人は「子どもが台に上がったらすぐに目の前で手を叩いて大きな音をたててやめさせます」と言いました。これは大きな音が嫌子として機能していれば、効果があるかもしれません。その場合、子どもはすぐに泣くでしょうからフォローが必要です。他の人は、手で×マークを作ったり、「ダメ」と言って怖い顔をするのはどうでしょう?と言いました。これは×マークが嫌子として機能してなければなりません。怖い顔は嫌子と考えられるのですが、一部の子どもは面白がってしまうかもしれません。そうすると好子として機能しているので逆効果になってしまいます。支援者には、毎日鏡の前で怖い顔をする練習をして演技力が求められるかもしれません。

 おそらく×マークは生得的に嫌子ではなかったと思われますので後天的に嫌子として習得されたのでしょう。通常であれば、×マークと怖い顔や大きな音のような生得的な嫌子と同時かやや時間的に直前に提示することを繰り返すことで、嫌子としての機能を持つようになります。これを条件性嫌子といいます。

 よく×マークをやって欲しくない活動場面に貼りつけていることがありますが、これは条件性嫌子の効力を弱めてしまうので注意が必要です。効力を弱めないためには、間違った行動をした直後に提示し、行動が治まったり、変えたときには外して常に提示し続けないことです。どのくらい直後かというと0.5 s ルールというのが良く言われているものです。

 また言葉で長々と説教をするのも言葉が十分に発達していないお子さんには効果がありません。もし保護者などが言語的な叱責を行うのであれば、行動の直後にびしっと短い言葉で叱責するのが効果的です。

行動を抑えるための嫌子の提示のまとめ

・間違った行動が起こった直後(0.5秒ルール)

・短い時間、十分に嫌子として機能するものを提示

・行動が変わった後は、子どものフォロー

・言語的な説得は、言葉が十分に発達してから

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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