指示に応じるようにするには
今日も小学部の男児の療育セッションがありました。母親からの指示に反対のことを言い拒否するのでどうしたらいいのかに悩んでおられました。そのため風呂に入る、歯を磨くという指示にも反抗するため日常生活を送ることさえストレスを強く感じていました。指示に応じるようになることは行動問題を減少させる上でキーとなる行動で行動モーメンタムの記事でも紹介した通りです。
これはそのお母さんが試行錯誤と苦悩の中で偶然発見したことですが、お母さんが指示を出すと聞き入れない子が、その子の好きなキャラクターを使うと聞いてくれるとのこと。彼の好みはブームごとに変わるのですが、現在はスーパーマリオのキャラクターのクッパだそうです。今日もビニールの買い物袋いっぱいに入れて来ていました。療育中も、特に遊びから次の活動に移る時にスケジュールを提示しても、おやつを好子に交渉しても、タイマーで終わりを告げても切り替えがうまくいきませんでした。
そこで、お母さんがクッパの人形を手に持ち、腹話術のように「Tくん、スケジュールをチェックしに行こうよ」と声をかけるとニコニコしながらスケジュールに向かい活動を切り替えてくれました。そのあとは予定通りに療育活動が進みました。