保育所でもP・P・A・Pが大流行!
昨年、年少の3歳時から保育所を利用することになったAくん。初日、母親が保育所に連れてきても泣き崩れてなかなか中に入ろうとしませんでした。その後中に入っても何かのきっかけで気に入らない状況に遭遇すると泣き崩れてしまう。それがずっと繰り返され担当保育士は失意の毎日を送っていました。
今年になり年中クラスに進級したAくんでしたが、気持ちの切り替えの難しさは相変わらず続いていました。春の健診の際は事前予告し、健診を進める順番も手順書も用意しましたが受けたがらず段ボールの陰に逃避し健診の様子をじっと見ていました。その陰から担当保育士が用意した手順書は何度も繰り返し見ていました。健診が終わったころに手順書を持って段ボールから出てきて保育士に告げた一言「2番目と5番目はお医者さんやりよらんかったよ」
秋になり年中で迎える運動会は今年で2回目。担任の保育士が今年の意気込みを聞くと「僕は出ません」と言い、さらに「去年は泣きました」と悲しいことを言う。家ではお母さんに保育士が作った写真のリレーの手順書を持って帰ってもらっており、それも家でじっと見ていたそうだ。保育者はエプロンのポケットに付箋紙を持ち歩いており、必要な時に常に絵と文字を書いて本人に伝えていた。ある日のこと、彼は「僕は今年出ます」と言って2年目の今年は運動会に出ることができたそうです。