ABC分析と対処法を考えるセミナー

 10月16日(日)は地元北九州発達障害者支援センターつばさで行われた行動障害研修事業に関する研修会でした。そこで講師を勤めさせていただきました。午前は行動を理解するための基礎知識、午後は実際の事例を基に行動のABC分析と対応法の計画を行うことを研修生の方にやっていただきました。行動障害という深刻な状態も、それに至るプロセスをしっかり分析し対応すること、それを本人の周囲の人たちの対応を徹底させることが大切なことの1つだと思います。ここでは実際の事例を出すことはできないので別の事例でそのプロセスを説明します。

 これは普通高校に通う男子高校生で授業中にさかむけをむいて血を流したり、途中で自分の首を絞めてしまう生徒さんです。

授業中に自分の首を絞めるというのはセンセーショナルな行動だと思うのですが、私たちはそのような激しい行動に注目しがちですし同僚同士でも話題にしがちです。でもそこに至るまでにどんなプロセスを経てそうなるのかを詳細にABC分析し、それを予防できれば行動障害を弱めることができるというのが私の考え方です。

行動問題の対処法を計画するには大きく分けて4つあります。シートをもとに説明します。

まず中央の行動問題のABCのところを完成させます。次に対処法ですが

2問題を軽減・予防する環境整備を完成させます。行動問題が起こらないようにするための環境設定の方法です。環境整備が行動を予防する基本であり、実際に6~7割がたは環境要因であることがほとんどです。

3代替行動、つまり本人が行動で訴えていたことを適切に処理する方法を考えます。

4適切な行動とその強化は、問題行動以外のことで支援者が本人にやってほしいことを書きます。それは必ずしも本人が望んでいることとは限らないのでそれに対する対価が必要です。

5の最後に行動問題を弱化・消去する方法を考えます。これが最後なのは、5はネガティブな対応であり2-4をまずしっかり取り組んでからでないとうまくいかないことが多いのと、倫理的な問題があるからです。

さてこのように計画したことは実行しないと意味がありません。1人の人間だけでなくクライエントに関わる周囲の人間が行動を理解し一貫した対応をしないと行動はうまく改善しません。そのために職場では、支援会議やケース会議で意思統一を図っているはずです。実際にはうまくいかないこともあります。その時はプランを変更すべきです。PlanーDoーSeeの仕組みの確立が重要です。

大阪ではこの行動問題を理解し対処するためのセミナーを開きます。ぜひお申込みください。http://www.abc-lab15.com/

<ABC分析の受講後の感想>

・利用者さんのことを思い出しながら、今後の対処法を考えながら聞くことができた。

・活動の終わりをはっきりさせる、ボールを使った腹筋運動の例など、気が付いたらその目的が達成されていたとい

 う工夫が目から鱗だった。

・行動問題の分析の仕方や対処法について手続きや流れがわかりやすかった。

・1つの問題について多角的に考える機会になった。

・具体的対処法とそのメリットとデメリットまで伝えていただけたことで自分たちの取り組む際のイメージがつきや

 すかった。

・日々の保育の中で私自身の援助や行動の見直しにもなった。

・個々に合った環境の提供を慎重に考えるべきだと改めて感じることができた。

・行動問題は、それが生じるきっかけに目を向けて予防する取り組みが大切と言うことが印象的だった。

・わかりやすい例を出していただいた。

・発達障害をめぐる対応でABA(応用行動分析)、ABC分析、その他の用法を知らせてもらえた。

・日頃の取り組みを振り返り理論的に整理するきっかけとなった。具体的にケースを想定して聞くことができた。

・行動問題の対処法の4つのアプローチを実践していきたいと思った。

・強化の法則、弱化の法則は実際に私の施設にいる子どもたちにも当てはまり講義の内容が入りやすかった。

・今まで行動問題のある利用者に感情でぶつかっていた。行動を分析しようと思うだけでもこちらが冷静になれるよ

 うな気がする。

・行動障害のある人、支援員が行動障害の要因になっている事柄を分析することで、当事者や周りの人のどちらもが

 穏やかに過ごせると思った。

・好子、嫌子という初めて耳にした用語についても、わかりやすく設営していただき、具体例も挙げていたので、

 早速取り入れて支援していきたいと思った。

<事例検討後の感想>

・手がかりー行動ー結果の分析により行動の機能を知ることの重要性を知った。

・行動問題に対処する際にさまざまな情報が必要になること、情報収集や線の方策についてあたらめて大切なことだ

 と実感した。

・問題行動に対しての考え方やプロセスの進め方、原因追求から問題解決の方法を学べた。

・グループでいろいろな意見が出てすごく参考になった。

・行動問題の原因のまとめ方と対応を考えるシートの使い方がわかった。

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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  ABC研究所

 

代表:今本 繁

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