教室を飛び出す子どもへの対応

 先週の火曜日と水曜日は東京都のある特別支援学校のコンサルテーションでした。小学部1年生の教室で教室を飛び出す男の子の対応を上手にされていたので紹介します。

 この子は授業中に教室を飛び出すので先生が止めていたのですが、なかなか止まらずかんしゃくばかり起こしてました。好奇心が旺盛で建物の中をあちこち見て回りたいという欲求があるようでした(ABC分析の機能では、好子の獲得)。

 この男の子は発語がありませんから口頭で要求を伝えることができません。そこで①絵カードで散歩を要求することを教えました。またいつでも散歩に行けるわけではありません。

学校では授業に参加することが前提ですから②視覚的スケジュールの中で休み時間に散歩に行けることを伝えました。また道順にこだわっていつまでも戻れないのでは先生が困ります。

 そこで③手順書で道順を示してから出かけるようにしました。好みの道順でないとかんしゃくを起こしていましたが、かんしゃくを起こして要求を通してしまうと、かんしゃくが要求の手段となってしまいますのでここは引きません。

 この3つを取り組むことで飛び出しがなくなったそうです。「建物散策をしたい」という子どもの思いと、「教室で活動にきちんと取り組んでほしい」という先生の思いの両方をうまく調整するとても良い対応の例だと思います。

 出かける時は写真のように5kgの重いリュックを背負ってます。この子はそうすることで歩行が安定し、踵をしっかりとつけて歩けるようになりました。たすく(株)の齋藤宇開氏の助言だそうです。

 まずABC分析で行動の要因を探り、子どもの要求の保障と能力の補償を行うと同時に社会性を伸ばす、代替コミュニケーション、代替行動の指導が、行動問題を予防し、子どもの能力を高めるきっかけになるんですね。ABC研究所では、行動問題について、このような視点で解決を目指します。名古屋と広島で行動問題の分析と対応のセミナーがありますのでぜひお出でください。

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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