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雑なコミュニケーションだとASDの人は困惑するかも

先日は、会社の手続きで久しぶりにA役所のB部署に行って手続きをしました。数日後、その部署のCという人から電話があり、「提出書類のある個所を直してほしいので、印鑑を持ってきてください。来た時は窓口でCの名前を伝えてください。」と言われました。約束した日時に、その部署の窓口に行って「Cさんに提出書類の訂正箇所があるので来てくださいと言われました」と伝えました。その担当者は、面喰ったように「えっ!相談の約束してます?」と頓珍漢なことを言うので、いろいろと説明して、ようやくCさんに会って手続きをすることができました。


最所、「窓口の人は要領の悪い人だなあ」と心の中で呟いていましたが、でも、思い直してみると、最初に自分の伝え方が正確ではなかったから、窓口の人は困惑してしまったんだと反省しました。


私たちは、日常、身近に接する人に対して、「これは相手も知っているだろう」という思い込みから、端折って説明したり、伝えたりすることが多いと思います。私が訪問した窓口の人も、「先週、訪問して、散々いろんなやり取りをして書類を提出したばかりだし、見覚えはあるだろう」と私も思い込んでいました。住民課みたいに何十も窓口があって、ひっきりなしに人がたくさん並んで待っているような部署ではありません。私の訪れた部署の窓口は、2つしかなくて、並んで待つようなことはなく、私が前の週に来た時も、その日も周りには数人しかいませんでした。私は、受け付けてくれた人はもちろん、隣の窓口の人も先週と同じ顔だなと思っていました。


先日、発達障がいの成人の子どもを持つ保護者のグループ相談と、発達障がいの人を雇っている個人事業主である社長さんの相談がありました。そこで共通していた相談の1つは、「本人からの発信がないんです」、「しゃべらないんです」、「返事が返ってこないんです」というものでした。その社長の方は、当事者の方と一緒に相談に来られていたので、私からも本人に「どうですか?」と聞いてみましたが、ものすごく思い悩むような仕草と表情をされて、まったく返事が返ってきません。社長によると、口頭でのコミュニケーションが苦手な自閉症の人は、メールなどがいいと聞いて、普段、仕事のやり取りは、携帯メールでやっていると言います。しかし、メールであっても、「これから始めます」と「仕事終わりました」以外で、ほとんど返信がないそうです。返信がない場合は、直接、電話をして、いろんな質問を投げかけて、応答してもらうようにしていました。


その場で本人の許可を得て、返信がある場合と、ない場合の社長の文面を見せてもらいました。すると返信がある場合は、聞かれていることが明確だったり、選択肢が具体的に示してありました。返信がない場合は、含みを持たせた文面や説明が端折ってありどう答えたらいいか迷うような文面でした。そこで、社長には、前者の文面を参考にしていただくようにお伝えしました。そうは言うものの、私自身は日常生活で、雑なコミュニケーションを取って相手を困惑させてしまったことを反省しております。


コミュニケーションの問題と言うと、発信する当事者側に問題意識を持ちますが、実は聞き手の問いかけや質問に問題がある場合が多いのではないか、と思います。B.F.スキナーの「言語行動」という著書の中でも、言語行動は、聞き手の役割が大切であると述べていますが、非常に示唆に富んだ言葉ですね。



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