第6回北九州市発達障害者支援地域協議会

11月28日(金)は、夜間にオンラインで開催された地域協議会を視聴させていただきました。この日は、大学での学生支援に関して、西日本工業大学の保健室教育カウンセラーの米光真由美氏の講演と、大学から就労移行支援に繋げた事例としてワークネット北九州管理者の森本康文氏と当事者の板垣諒氏の講演がありました。


米光氏の話の要旨を箇条書きすると

・学生相談は、まずは入口として学生が気軽に立ち寄れる場作りが大切

・「コーヒー飲みに来なよ」と気軽に声をかけて来てもらう

・様々な大学内の授業や資源を活用した宣伝と啓発を行う

・そのために学長を始め大学の上層部の理解を求めるための積極的な働きかけが大切なこと

・本人支援の内容として、食育、性教育、キャリア教育、生活支援の中でもストレスマネジメントが大切

・学生全般への発達障害への偏見をなくす啓発も大切

・発達障害という言葉はどうかならないか?できれば使いたくない


当事者の板垣氏は、これまでの経緯から就労までの話をされました

・高校は北九州の進学校に進んだが、環境が違い話し相手もいない朝がきついのと勉強がきつかった

・そこで不登校気味になった。親はきつく言うタイプではなかったがいろいろと提案されるのが厳しかった

・大学は勉強が苦手で美術が好きだったので教育学部の美術方面を選んだが不適応を起こした

・精神保健センターから大学の集中支援室を紹介された

・その頃、診断も受けたが心理的に追い詰められていたので正直ほっとした

・両親とも教員なので発達障害のことは知っていただろうからそれほど驚きはなかったようだ

・支援室の心理士が森本氏と知り合いでもあり実家が北九州ということで大学4年から森本氏の事業所に通うことになった

・そこでコミュニケーションのスキルアップ訓練を受け、卒業に伴って現在の会社であるTAパートナーズに就職

・税理士事務所だが、代表が障害者就労に関心があり、税務以外での雑用を行っている


森本氏との対談形式での話では

・大学には学生相談など居場所があることが大切

・また大学だけだとアパートと大学の往復だけで終わったと思うが、

・就労移行支援事業所に通うことで大学以外に社会を知る場があったのは大きい

・大学で合理的配慮があるか、ないかの差は大きい

・合理的配慮があればこの事例のように適切な訓練が受けられる

・ないと卒業とともにそのまま社会に放り出されて引きこもりになってしまう場合も

・引きこもりになってしまった人は最初の2,3か月は事業所に来ていたがこれなくなった

・そこで在宅就労支援を試みている


森本氏は

・企業側が本人を理解することは大切としながらも、

・給与をもらっている以上、本人が企業に合わせるための訓練は必要

・企業に理解を促すために、取説を用意しわかりやすく説明することが大切


私が感じたこと

・国公立大学は、発達障害のある学生を支援するための体制や合理的配慮を行うことが義務化されている

・私立大学は努力義務となっていて温度差があるので、私立大学でも整備すべき

・大学では学問を修めることよりも卒後のキャリアを意識した支援が必要(これは中高生から考える方がよい)

・在学時から就労移行支援に繋げられると良い

・就労移行支援事業所に求められること①発達障害のことを良く理解して、②本人を社会に合わせるための訓練、

 ③企業とのネットワーク作りができ啓発ができる、④本人に合ったジョブマッチングができる、⑤定着のための支援を根気強く行う


過去の北九州市発達障害者支援地域協議会の資料は下記のホームページをご参照ください。

https://www.city.kitakyushu.lg.jp/ho-huku/321_00011.html