強度行動障害の対応について 北九州市議会 令和2年9月15日(火)本会議 一般質問

北九州市議会で公明党の中島隆治議員が、強度行動障害についての施策について質問されました。この模様はウェブで一般にも視聴されたのでご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。私はライブで視聴できませんでしたが、知り合いの方から伺った内容をお伝えします。以下が中島議員の質問内容です。


「強度行動障害というのは、噛みつきや頭突きといった直接的に周囲の人に影響を及ぼす行動が多く、障害特性に周りの環境が合っていないと、人や場に対する嫌悪感を強め、行動障害が強くなる状態のことを言います。家庭においても処遇は極めて困難で、努力をしながら養育しても、難しい状態が続き、特別な支援が必要です。

ある施設へ調査のため訪問させていただいた際に、噛みつきなどを受けながら支えて下さる職員のお話をうかがい感じたことは、ご家族だけで対応することは大変困難であり、専門家の力を借りることが重要であること、また、個室対応にしてからは落ち着いたとのことで、環境を整えることが重要であると感じました。

国の資料によると、強度行動障害の方は、全国で約8,000人程度いると言われ、療育手帳交付数の約1%程度と推計されています。本市に当てはめて試算すると110人程度いることになります。

誰一人置き去りにしない、全ての市民が自分らしく活躍できる社会を築くため、本市としても強度行動障害とともに生きる方の支援が必要であると考えます。そこで、本人と家族が専門家の力を借りて、一人になれる場所、暮らせる施設、また、ご家族にとってはレスパイトの意味も兼ねて、施設の整備が急務ではないかと考えますが、本市における強度行動障害の現状と合わせて、見解をお伺いします。」

質問に対して、保健福祉局長が答弁にあたりました。


「重度の知的障害を伴う自閉スペクトラム症の方の中には、主に思春期から青年期にかけて、自傷、他害、身近な物の破壊など、激しい行動を繰り返す「強度行動障害」の状態に至ることがあります。

こうした方々が、成人した後も地域で安心して暮らすためには、家族から離れて、安全に生活できる場を確保すると共に、本人の「困っていること」を正しく理解し、一人ひとりに合わせた支援を進めることのできる人材の確保・育成が必要です。このため本市では、重度の知的障害に対応した入所施設(8か所)や短期入所(38か所)などを整備する共に、行動障害に関する支援者向けの研修を行い、人材育成に努めてまいりました。

しかしながら、自傷、他害などの行動が激しい人を支援するには、個別のスペースを十分に確保し、複数の支援者がチームを組んで一人の利用者に常時対応するなど、国の定める基準を超えた対応を求められることも多く、中には止むを得ず、受け入れを断らざるを得ないケースもあると聞いています。

このことから、強度行動障害のある人の暮らしの場を広げるには、施設整備に止まらず、問題行動の原因を見極めてその軽減に取り組む仕組み、強度行動障害のある人を個別に支える場の確保、専門的な支援を行うために必要な人員の確保など、ハード・ソフト両面から、対応の強化を図る必要があります。

こうした考えのもと、市では強度行動障害者支援の充実について、他の大都市と共に国への要望を行ってまいりました。今後は更に、昨年9月に立ち上げた「発達障害者支援地域協議会」に専門部会を設置し、強度行動障害のある人の「暮らしの場」や、その人らしい「暮らし方」を支える体制について、関係者の意見も聞きながら丁寧に検討を進めてまいります。」


局長の答弁は市を代表する公式の見解ですので、十分に効力のある発言と言えます。最後の一文にあるように北九州市の施策が進むことを願っています。



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