北九州市「WORK AND ROLE」に行ってきました
- Shigeru Imamoto
- 3月29日
- 読了時間: 4分
はじめに
北九州市で開催された「WORK AND ROLE」に参加してきました。本イベントは、北九州を拠点に新たなビジネスやスタートアップを支援し、地域の未来を考える場として注目されています。今回は、トークセッションやスタートアップの発表を通じて、北九州の現状と未来への展望を探る機会となりました。
トークセッション
参加者
トークセッションには、以下の方々が登壇しました。
武内市長(北九州市長)
佐々木紀彦氏(PIVOT代表)
野嶋氏(PIVOT)
小野塚氏(エミネントグループ代表)
流郷氏(スパイスファクトリー代表)
北九州の特色と歴史
北九州は、ものづくりの街として知られています。八幡製鉄所をはじめとする製造業の発展や、九州工業大学を中心とした工業系の大学群の存在が、地域の産業を支えてきました。
また、北九州は環境問題への取り組みでも注目されています。かつては公害問題に直面していましたが、市民活動の力を活かし、今では「グリーン都市」として環境改善に成功しています。現在では、少子高齢化という新たな課題に直面し、地域全体でその解決策を模索しています。
トークセッションのポイント
北九州発のスタートアップの可能性
ものづくりの強みを活かした新規事業の展開
官民連携による持続可能な地域発展
社会課題の解決と地域活性化
かつての公害問題の解決のように、市民や企業が協力して問題解決に取り組む文化
少子高齢化問題に対する新たな技術やビジネスモデルの必要性
魅力ある街づくり
仕事の機会を増やし、人が集まる環境を作る
若い世代の活躍を促進し、次世代の北九州を創る
スタートアップの発表
今回のイベントでは、26のスタートアップが事業計画を発表しました。特に注目された企業をいくつか紹介します。
九州工業大学発の企業
株式会社センタシストアカデミー
半導体技術者の養成を目指し、日本の技術力向上に貢献
株式会社MARIS
視覚障害者や高齢者の移動支援を行う技術開発
社会課題解決型のスタートアップ
株式会社デジリハ
介護分野における移乗介護や業務効率化の支援
株式会社FaiREE
障害者駐車場への不正駐車を防ぐシステムの開発
株式会社AiCAN
児童虐待の早期探知と介入を支援する技術
インダストリア株式会社
在宅医療を専門とする医師による医療系スタートアップ
株式会社ミライのゲンバ
業務の効率化を支援するシステム開発
株式会社HANATABA
地域全体のコミュニケーション向上を目的とした事業
株式会社ParaLux
少額での結婚式を実現するサービス
企業の特徴と見えてくるもの
これらのスタートアップの共通点として、以下のようなポイントが挙げられます。
社会課題解決型のビジネス
企業の利益追求だけでなく、社会問題の解決をビジネスモデルに組み込んでいる。
介護、医療、福祉、教育といった分野での革新が求められている。
官民連携の必要性
行政だけでなく、民間企業が主体的に社会問題に取り組む姿勢が見られる。
官民が連携することで、より大きなインパクトを生み出せる可能性がある。
北九州の技術力を活かした発展
ものづくりや技術力を活かした新規事業の展開が期待される。
ITやデジタル技術の活用が、伝統産業と新興企業の融合を促す。
今後の課題
1. 資金難
多くのスタートアップは資金調達に苦戦しており、事業拡大のための支援が必要です。特に、
初期投資が必要な技術開発系のスタートアップ
社会貢献型ビジネスで短期間に収益を上げにくい企業
は、適切な資金調達の仕組みを整えることが求められています。
2. アイディアの事業化
革新的なアイディアを持つ企業が多いものの、事業化のプロセスに課題を抱えているケースが見られました。
技術力はあるが、マーケティングや営業戦略が不足している
各企業の得意分野を有機的に結びつける仕組みが不十分
この課題を解決するためには、
企業間のネットワーク強化
ビジネスモデルのブラッシュアップを支援する専門家の活用
地域の大学や行政とのさらなる連携
が必要となるでしょう。
まとめ
「WORK AND ROLE」では、北九州が持つものづくりの伝統や技術力を活かし、新たなスタートアップが数多く生まれていることがわかりました。特に、社会課題の解決をビジネスに組み込む動きが活発であり、これが地域の魅力向上につながる可能性があります。
今後の課題として、資金調達の支援や、アイディアの事業化を促進する仕組みの整備が挙げられます。官民が連携し、北九州ならではの強みを活かしたスタートアップ支援を進めることで、さらに魅力的な都市へと発展していくことが期待されます。
北九州の未来に向けて、今後も注目していきたいと思います。
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