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コロナ渦が自閉症児に与える悪影響と好影響

更新日:2023年4月27日

コロナ渦はさまざまな人の生活に影響を与えているが、自閉症のお子さんにはどうだろう。私は発達障害や自閉症分野で臨床心理をしています。自閉症のお子さんが、コロナ渦に入ってどんな影響を受けているかについて私のクライエントの事例を基にお伝えします。

まずは悪影響について

小学校4年生のA君はコロナ渦により学校が休校になった時に、学校で適当に同級生と触れ合うでもなく、遊びに行くでもないためにオンラインゲームにはまり依存状態になりました。通常通りに登校できるようになりましたが、週末にゲームのやり過ぎで月曜は休みがちで徐々にペースを上げて学校には何とか行っている状態です。苦手な教科のある日は登校渋りがあります。

元々、同級生や友達と適度に関わるのが好きな子どもは、オフラインでの人との交流はとても大切なものです。それをゲームなどのオンラインで補っているのでしょう。その他、運動不足で体重が増えたりメタボ体型になったり体調に影響を与えてしまうというデメリットもあります。

次に好影響について

元々、学校に行き渋りや苦手感、不安の強かった子どもにとっては、休校期間は大手を振って休めるのでメリットがあったようです。またオンラインでの視覚的教材を使った勉強は、視覚優位の自閉症のお子さんにはメリットがあったようです。

以上、悪影響や好影響について簡単に述べましたが、一番の影響力は保護者からのものです。できないことをガミガミ怒ってしまうのは悪影響が強いです。

年齢が低いうちは、自分でセルフマネジメントができにくいので、保護者がある程度枠組みを作ってあげたうえでセルフマネジメントできるようにしてあげましょう。たとえば、A君のお母さんが取り組んでいたのは、ゲームできる時間を本人と話し合って決めておき、その時間になったら保護者にゲーム機を預かってもらい誘惑を避けるようにしました。年齢が高まるにつれて自分でゲームをする時間、勉強する時間などのマネジメントができるように仕向けていくようにしましょう。

また運動不足は大人も子どもも悪影響があります。その人のライフスタイルや好み、生活環境などを考慮して適度に運動する習慣をつけるようにします。外の景色を眺めながら散歩をする、出不精の人は家で筋トレ、好きなミュージシャンがいればその人のダンスビデオを観て踊るなどなど、人に合わせて行うことでしょう。

一番良いのは、子どもが夢中で取り組めること、好きなこと、得意なことを伸ばすことです。早いうちに目標が定まれば、そこに向けて努力するのが楽しくなって好循環が生まれます。まずは好きなことは何でもチャレンジしてみましょう。

 
 
 

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