February 25, 2017

自閉スペクトラム症の人は変化に弱いと言われています。いつもと違う行事などの参加を拒む人も多いでしょう。先日、入所施設のコンサルテーションで普段から変更があると不安になる30代女性の対応について相談にのりました。2月20日のサーカス鑑賞は、事前予告をして楽しむことができたそうです。2月23日に予定されていた女性職員の結婚お祝いパーティについては、21日の午後7時に予告してから不安症状(特定のものを指でこする)が出始めました。その前の夕方にケース会議で他のスタッフにしており、その会話が耳に入ったことも不安を喚起したかもしれないとのことで...

February 23, 2017

  一昨日は、桑の実工房という北九州の成人施設でABC研究所のコンサルテーションでした。ABC分析に基づいて支援を毎回、事例を通して学んでいます。その中の20代前半の方はトイレに行って大をしたあとにお尻ふきが不十分で毎回、パンツを汚してしまうということがあったそうです。お母さんはその度に何度も何度も注意していましたが、いっこうに改善の様子が見られません。そこでスタッフのお一人は、私が行ったABCモデルとトークンシステムの講義をこの人に応用してみようと思い立ったそうです。まず、ABCモデルでいうところのB:行動は、「お尻をふく」という...

February 19, 2017

最近、注目しているMITメディアラボの伊藤穣一(ジョーイ)氏と小説家の村上龍氏の対談本です。2006年発行なので少し古いですが、内容は未だに新しい考え、思想を紹介していると思います。ジョーイ氏は、バリバリのITの専門家であり、ビジネスマンであるのだけれども、今までの古いタイプではない、新しい価値観を提供してくれるニュータイプの人間、時代の先を行っている人だと直感的に思います。
これまでのビジネスは、利益追及、お金中心で貪欲な資本主義だったと思いますが、全世界的にゆっくりとその価値観は転換を迎えてきていると実感します。アメリカでは、そ...

February 17, 2017

著者の主張は、過去の偉人が、なぜそのような歴史的な偉業を成し遂げたのかについて、「ある能力が欠如しているからだ」と逆説的な論法で解いていきます。様々な障害(異能)が、天才的な業績を生み出すということを6人の偉人の生涯から紹介するユニークな本です。他の様々な書籍でも取り上げられることの多い偉人たちが登場しますが、著者は日本でも最先端の研究所の1つである京大の霊長類研究所に所属していただけあって、障がいに関する多方面の研究事例などもエピソードとして織り込んでいる点は独創的でより深く理解できました。また脳のどの部位の機能障害がどういう症状...

February 15, 2017

CBTでは、クライエントの発言内容から、認知・感情・行動を分けていくことが大切と言っています。英語文化では、この認知と感情は明確に分けられるのですが、日本語文化では必ずしも明確に分けられず曖昧だそうです。たとえば英語で、"I think...."と言えば思考だし、 "I feel...."と言えば感情、"I did...."と言えば行動というように動詞で明確に分けられるけれど、日本語では思考と感情がごちゃごちゃに語られるので判り辛いのだそうです。

あとCBTは治療の段階がマニュアル化されていることも特徴の1つです。あるCBTのセラ...

February 13, 2017

2月12日は全国的に寒波が押し寄せ積雪があったのですが皆さん無事にセミナーに来られました。今日は初めて自閉症のお子さんの特性に合った見てわかりやすい学習教材についてのセミナーを開きました。前半は、基本的な考え方と事例を説明し、後半に実際に学習教材を受講生に作っていただきました。

受講者が作成した学習課題を基に説明を行います。

一番初歩的なマッチング課題は、写真のピンクのドットのように同じものと同じものを合わせる同一見本合わせから行うと取り組みやすいです。

次のマッチング課題は数字にドットを付けたものの同一見本合わせ課題になっています。

入れ...

February 10, 2017

知人であるひきこもり体験者の話を聞く機会があったので行ってきました。講演終了後もファンと思しき人たちに囲まれて、なかなかの人気だったので、遠目で挨拶して会場を後にしました。講演の一部をかいつまんでご紹介します。

<小学校時代>
 学校は緊張する場所で一日いるのが辛かったそうだ。低学年の時に友達に「なんで学校に行くん?」と聞いたことがあり、友達からは「そういうもんよ」という返事。普通に友達と遊び、下校後は友達の家で遊んでいた。控えめな性格でドッチボールをしていても、チームに迷惑をかけられないと思い、拾ったらパスばかりしていた。高学年...

February 9, 2017

本書は、心理学の中でも行動分析学というユニークかつ実践的学問分野から見た行動の捉え方とその実践方法を解説したものです。福祉や医療、教育など、人と関わり、人を支援していくヒューマンサービスの現場にも、個人攻撃の罠はあちこちにひそんでいます。たとえば何度注意しても薬を飲み忘れてしまう患者に対し、怒りの感情をそのまま相手にぶつけるのと、飲み忘れないようにするためにはどうすればいいのかを考えて試してみるのとでは、どちらがうまく支援できるでしょうか。行動は環境に影響されます。環境をどのように変えれば、行動がどのように変わるのかを考えます。本書...

February 8, 2017

今本 繁(いまもと しげる), 教育学修士 臨床心理士 自閉症スペクトラム支援士EXPERT

ABC研究所 行動エンジニア

筑波大学大学院博士課程心身障害学研究課に入学し行動療法の大家である小林重雄教授(筑波大学名誉教授)に師事する。その後は、九州の知的障害者通所施設(社)大野城すばる園にて非常勤指導員として勤務。国立肥前療養所にて心理療法士として勤務する。ウェスタンミシガン大学の行動分析学夏期研修講座受講、ノースカロライナ大学TEACCH部のグリーンビルTEACCHセンターで1年間のインターン研修を経験。帰国後、西南女学院大学に専任講...