ABC分析の練習

先週の土曜日は佐賀県発達障害者支援センター結が主宰している応用行動分析(ABA)連続講座の4回目でした。毎回ABAの基礎講義と事例検討を行います。前回はABC分析についての講義を行い、今回の事例で出してもらったのでは生活介護施設から日中一時支援に向かう車中で放尿を始めた21歳男性の事例でした。「放尿する」ことが標的行動になるとABC分析の「行動」の部分は放尿に絞られるように思いますが、それ以外にもその行動に至るプロセスで様々な出来事が連続して起こっているのでそれについても観察して記録します。

保育所でもP・P・A・Pが大流行!

昨年、年少の3歳時から保育所を利用することになったAくん。初日、母親が保育所に連れてきても泣き崩れてなかなか中に入ろうとしませんでした。その後中に入っても何かのきっかけで気に入らない状況に遭遇すると泣き崩れてしまう。それがずっと繰り返され担当保育士は失意の毎日を送っていました。 今年になり年中クラスに進級したAくんでしたが、気持ちの切り替えの難しさは相変わらず続いていました。春の健診の際は事前予告し、健診を進める順番も手順書も用意しましたが受けたがらず段ボールの陰に逃避し健診の様子をじっと見ていました。その陰から担当保育士が用意した手順書は何度も繰り返し見ていました。健診が終わったころに手順書を持って段ボールから出てきて保育士に告げた一言「2番目と5番目はお医者さんやりよらんかったよ」 秋になり年中で迎える運動会は今年で2回目。担任の保育士が今年の意気込みを聞くと「僕は出ません」と言い、さらに「去年は泣きました」と悲しいことを言う。家ではお母さんに保育士が作った写真のリレーの手順書を持って帰ってもらっており、それも家でじっと見ていたそうだ。保育者はエプロンのポケットに付箋紙を持ち歩いており、必要な時に常に絵と文字を書いて本人に伝えていた。ある日のこと、彼は「僕は今年出ます」と言って2年目の今年は運動会に出ることができたそうです。

ABC分析と対処法を考えるセミナー

10月16日(日)は地元北九州発達障害者支援センターつばさで行われた行動障害研修事業に関する研修会でした。そこで講師を勤めさせていただきました。午前は行動を理解するための基礎知識、午後は実際の事例を基に行動のABC分析と対応法の計画を行うことを研修生の方にやっていただきました。行動障害という深刻な状態も、それに至るプロセスをしっかり分析し対応すること、それを本人の周囲の人たちの対応を徹底させることが大切なことの1つだと思います。ここでは実際の事例を出すことはできないので別の事例でそのプロセスを説明します。 これは普通高校に通う男子高校生で授業中にさかむけをむいて血を流したり、途中で自分の首を絞めてしまう生徒さんです。 授業中に自分の首を絞めるというのはセンセーショナルな行動だと思うのですが、私たちはそのような激しい行動に注目しがちですし同僚同士でも話題にしがちです。でもそこに至るまでにどんなプロセスを経てそうなるのかを詳細にABC分析し、それを予防できれば行動障害を弱めることができるというのが私の考え方です。 行動問題の対処法を計画するには大きく分けて4つあります。シートをもとに説明します。 まず中央の行動問題のABCのところを完成させます。次に対処法ですが 2問題を軽減・予防する環境整備を完成させます。行動問題が起こらないようにするための環境設定の方法です。環境整備が行動を予防する基本であり、実際に6~7割がたは環境要因であることがほとんどです。 3代替行動、つまり本人が行動で訴えていたことを適切に処理する方法を考えます。 4適切な行動とその強化は、問題行動以外のことで支援者

幼稚園での発達相談

先日は某幼稚園の発達相談に行ってきました。年中に所属するAくんは4月から入園してきた男の子で集団の中で指示が入らない、言葉で訴えることができずすぐにお友達に手が出るお子さんでした。彼はまだ診断を受けておらず、先日の父親参観の際にはしゃぎすぎてこっぴどくお父さんに叱られました。お父さんは幼稚園の先生に「もっと厳しく叱ってください」とお願いして帰りました。 20人くらいのお子さんに先生はひとり。集まりの時間に「お母さん座り(正座)しましょうね」と指示を出しても、周りのお子さんはすぐに正座しているのに、そのままでした。少し遅れて周りの動きに合わせて正座をし直していました。副園長の話だと先日もブロック3つ持って遊んでいたときに、1つしか持っていなかったBくんから「貸して」と言われても応じないでいました。いつもはそこでトラブルが起きるのにこの日は先生が間に入り、「Aくんはブロック3つ、Bくんは1つしかないよ。Aくんが1個あげたら同じになるね」と言うと応じてくれたそうです。集団では入りにくい指示でも1対1だと入りやすいようです。また「Aくんを叱っても同じことを繰り返すんです」とおっしゃるので「やみくも叱っても意味がわからないので、なぜ叱られているのかを説明しましょう」と助言しました。 他の年少の教室には3歳のCくんがいました。彼は延長保育を受けていて違う教室で荷物を置く場所を自分で決めていて、他児が「こっちだよ」と促すとパニックを起こします。違う教室でもあらかじめ場所を決めておくことが大切ですねと言いました。また今日はいつもと違う予定の芋ほりがあり、朝から何度も芋ほりの予定を予告していたの

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(同) ABC研究所は、自閉症スペクトラム障害 (ASD) に関する支援法について普及や啓発を行うことを使命にしています。自閉症支援は、応用行動分析 (ABA) とTEACCHプログラムに基づいた科学的方法論を基にしています。ABAは、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援についてアメリカ連邦公衆衛生局によって科学的に効果が確認されている方法論として推奨されています。TEACCHは米国ノースカロライナ大学と州政府が中心となって州全体で取り組んでいる自閉症児者の包括的な支援制度で、そこで開発された構造化や視覚的支援などの方法論は世界的な自閉症支援の標準となっています。ABC研究所は、その使命を果たすために、自閉症スペクトラムの支援法に関する研修・セミナー、施設・学校でのコンサルテーション、コミュニケーションや学習教材の研究開発、個別の療育や相談を行っています。

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